現役日本王者・世界4位vsCT検査・引退

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1985年(昭和60年)2月5日、2度目の世界王座挑戦契約を済ませていた赤井英和(グリーンツダ)選手が、伏兵大和田正春(角海老宝石)選手にまさかの7回KO負けを喫し、意識不明の重体。すぐさま救急車で病院に担ぎ込まれ、緊急手術を受けた。

幸いにも快方へ向った赤井選手は、驚異的な回復力を見せ30日退院する事が出来た。その後の活躍は皆様ご存知の通りです。

この事故を重く見た日本プロボクシング協会(木村七郎会長)は、2月16日、全選手にCTスキャン検査を義務付ける事をJBCに進言する。そして、延べ800人以上のプロボクサーのCT検査が実施された。

現在ではプロテスト受験時にCTスキャンは義務付けられている。テストへの第一関門はここ。「CT、大丈夫だったか?」不適格で選手になれなかった者も数多い。



11月3日、何の前触れもなく朝日新聞が一面トップで、”プロボクサーに脳検査、不適9人引退勧告へ”と報じた。ボクシング界は大激震に見舞われた。検査で引っかかった選手は28人。内19人は新規にライセンスを申請した選手達で、CT検査の結果を受け、不合格と判断された。

最終的に引退勧告を受けたボクサーは8人。氏名は公表されない。それは、ボクサーとしては不適格であっても、通常生活を営む上には何の問題もないからであった。しかし、選手の側から不満爆発という形で名乗りが。

日本Sフェザー級王者イサヤ・イコニ(ヨネクラ)選手。ケニアからの輸入選手で、安里義光(協栄)選手に2勝1敗と勝ち越し、WBA世界4位にランクされていた。イコニ選手は、再検査でも不的確状態が認められた。


イサヤ・イコニ選手。

「アマで100戦以上やり、これまで無事故。やめろと言っても、納得するわけがない。イコニも私も生活が掛かっている。生活権の侵害を裁判で訴えるしかない」

米倉会長の心中は察して余りある。1981年9月、山本兼当(楠三好)選手とのデビュー戦を飾って以来4年、ようやく世界王座挑戦の話も決まりかけていたイコニ選手。同情は集中した。

「アイツは強かったねェ」(~~)(山本氏)

一夜明け、JBCの小島事務局長は協会首脳陣を前に、「引退勧告には従ってほしい」と通告。WBA、WBCからの支持も報告された。協会首脳はその場で従う事を確約。同席した米倉会長も、この場に及んでの異議は唱えなかった。



「生活権よりも、人の命の方が大切です」

「世界的な基準があるのかどうか、気がかりな部分もある。日本で駄目な選手が他の国では試合をやれる事のないよう、コミッションに申し入れしました」

イコニ選手には、ケニアに帰り就職する事、トレーナーとして日本に残る事、海外でボクサーとして戦う事の三つが、米倉会長から提案された。


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医学会からもこの引退勧告の根拠となる学説に意が唱えられる。朝日新聞へ、”学説的な根拠が薄弱”と投稿する専門医も現れた。しかし、「スポーツ医学は予防です」ボクシングの現場に携わるコミッション・ドクターの言葉が全てだろう。

「ボクシングは人間の鍛える事の出来ない急所を攻め合って成り立っている。だからこそ、我々は過大といえるぐらいに安全体制を築かなければならない」

小島事務局長の言葉には説得力がある。網膜剥離を患った日本人選手がリング活動を続けられたのは、辰吉丈一郎(大阪帝拳)選手のみ。この特例が、いかにJBC苦渋の決断であったかが、うかがい知れる。


ラスト・ファイト。イコニ・TKO5回・ 東 90/10/22。

活動中のIBF日本参加の可能性もあったイコニ選手だが、潔くリングを去る。その後、ヨネクラジム・トレーナーに転進した。現役日本王者、世界4位。米国でのフリオ・セサール・チャべス(メキシコ)挑戦話がほぼ決定。いきなりの引退勧告のショックは、本人にしかわからないだろう

安里選手との3連戦は、強烈な印象を残しています。初戦、辛くも勝利した安里選手であったが、これはダウン勝ち。試合後の医務室で顔を合わせたイコニ選手に、「もうあなたとはやりたくない」と盛んに言ってました。笑う側で、その言葉を見逃さなかった米倉会長の表情、今でも瞼に残ります。

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このページは、BOXINGNAVIが2008年11月18日 09:59に書いたブログ記事です。

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