2009年5月アーカイブ

３０日フィンランド・ヘルシンキで開催予定だったＷＢＡ世界ヘビー級タイトルマッチは、休養王者ルスラン・チャガエフ（ウズベキスタン）がＢ型肝炎にかかっている疑いが持たれ、計量後に中止発表。

チャガエフは、義務付けられている健康診断書の提出期限を延ばしに延ばし、この失態を演じる結果となってしまった。過去、米国でも同じケースがあり、ドクター・ストップはこれで３度目という休養王者。どうやら本当の休養王者になってしまいましたね。

ボクシング＝ＷＢＡヘビー級タイトルマッチが中止に（ロイター）


写真撮影、山田純夫 氏。

「ジミンさん、大変だなァ。何か保障されればいいけどなァ」

正規王者二コライ・ワルーエフ（ロシア）を指導し、再び世界王者へ導いたジミン・アレクサンドルトレーナーは、今、大好きな沖縄住む。（沖縄ワールドリングジム所属）。ワルーエフも沖縄をキャンプ地に選ぶほどの気に入りようで、秋には沖縄でノンタイトル戦をやって恩返ししたいと義理堅い。

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チャガエフの休養王者の地位がどのよう扱われるかに付いては、「全ては７日後」だそうです。

白夜のヘルシンキ。山田純夫氏から頂いた電話口からは、ジミンさんの元気な声が。

「元気ですか。チャガエフ、危ない！。ニコライかわいそう。私、サンクトぺテルグルブ帰ります。アフター２ウィークス、東京。大竹さん、皆さんによろしく言ってください」


写真撮影、山田純夫 氏。

何やらビアホールで盛り上がっている様子で、ご機嫌でした。

ワルーエフには急遽違う対戦相手も検討されたらしいが、かなうはずはなく、すったもんだの挙句、興行は欧州Ｌヘビー級戦をメインとして行われた。

「チャガエフ。剥奪しないとまずいでしょう」

「ＷＢＡがどのような裁定するか非常に面白いですよ。ジュニアとオリバー・ゴメスが来てますからね」

ここで大きな鍵を握りそうなのがこの人。イベンダー・ホリフィールド（米）。


写真撮影、山田純夫 氏。

昨年１２月。ワルーエフの王座に挑戦し王者を後一歩のところまで追い詰めたのは記憶に新しい。今年４７歳を迎える元王者は、デビューから実に２５年間戦い続ける。

「ホリフィールドなんか、もう終わりだって何回言われたんですか？」

「もう１５年以上も前にですよ。だけど、まだこんなに戦ってる。すぐに限界なんて言うもんじゃないですよ。日本の選手はホリフィールドを見習ってほしいですね」

山田さん。話しぶりからするとホリフィールド親派のようであります。


気迫で大巨人に立ち向かった。　写真撮影、山田純夫 氏。

大晦日。坂田選手が世界王座を陥落した後も、一生懸命ホリフィールドを例にとり、再起を即してくれた山田氏。

「ダメージが蓄積されている」

そんな声にも、「あれはアクシデントですよ」と、すぐに教えてくれた。

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フィンランドを訪れている大プロモータードン・キングは、ワルーエフｖｓホリフィールドⅡを計画するだろう。

初戦。スイスの大観衆は、偉大な挑戦者を割れんばかりの拍手で迎え、ラストラウンドまで熱狂的声援を送り続けた。興行的には大成功間違いなしのパートⅡ。


際どい２−０判定だった第１戦。　写真撮影、山田純夫 氏。

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「ワルーエフに対しては、ホリフィールドだから出来る事がある」とは、山田氏。

ジミンさんも偉大な名選手ホリフィールドには敬意を表していました。

「ホリフィールド、すごい！これ、ホント！」

あの年齢でまさかあれほど戦うとは、老獪な元王者は、ボクサーとしての動きを保っている。

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２６日、協栄ジムから推薦された久高寛之（仲里ATSUMI）選手の挑戦を２−１判定。地元での試合だったが、ホールド、ラビットパンチで減点。後半ガス欠ながらも初防衛を果たしたＷＢＡ世界フライ級王者デンカオセーン・クラティンデーンジム（タイ）。

その試合後の控え室で、ＴＢＳ関係者が質問。

　（Ｔ）「亀田とはいつごろやるんですか？」
　（デ）「来年になるんだろうね」

詳しくはタイ在住・最近ボクシング記者(~~)のバンコク愚連隊 さんのブログをご覧下さい。

「亀田とやったらＫＯさるかもしれない。　ＫＯするかもしれないけど…」


カオサイ氏（右）。　　　写真撮影、山田純夫 氏。

デンカオセーンの助っ人を務める元王者カオサイ・ギャラクシー氏の言葉です。チャンピオンの試合ぶりに大いに不満のご様子。

「怠け者でないところを見せないと」

世界王座１９度防衛の名王者だったカオサイ氏の言葉は説得力ありますね。いくら練習しても、それ以外の時間で怠け者になると、挑戦者の餌食になってしまうチャンピオンの座。

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王者のマネジャーである二ワット氏もこの試合を観て、デンカオセーンの未来に不安を覚えたようです。

「次は亀田とやってもいい」

これは、誰とやってもやばそうだからお金の取れる亀田選手との試合を早くやっちまおう的な発想でしょうね。その一方では、こんな発言もある。

「日本での防衛戦は見合わせるかもしれない」

これは日本へ出かけて行ったら、誰が相手でもやられちまうと考えての発言でしょう。もう一度タイで防衛戦を行い王者の力量を見たい。いや、不出来でも防衛させる為には、海外へは出かけられないというのが本音でしょうね。

不出来=実力＝？。二ワット氏も大いに悩んでいる。マネジャーもつらいところです。しかし、これを見極めるのも大事な仕事です。


左ナリス氏。右ニワット氏。

さて、ＷＢＡ１位にランクされる亀田興毅選手を擁する亀田ジムですが、昨日総帥亀田史郎氏は、亀父“独自路線”を明言「俺らの道行く」（デイリースポーツ） と発表。追随してボクシング記事はしっかりしている毎日新聞も、亀田陣営：王者の対戦要求拒否！ 理由は金平会長（毎日新聞） と報道。

６月２７日に予定されていた興毅選手の試合は、メキシコでの興毅戦が延期、インフル影響（日刊スポーツ） と、史郎氏から発表されているが、同日の興行はそのまま行われる見込み。ＷＢＡ世界Ｌフライ級暫定王座決定戦は、そのままセットされている。

問題はＷＢＡの承認。そこに絡むのが、日本の業界、コミッションの反対かと思います。、暫定戦乱発のＷＢＡ。副チャンピオン作りに余念がない事は、ファンの皆様はご存知ですね。したがってＷＢＡは承認したいのではと推測します。指名期限を延ばしてもらえるならタイ側もＯＫ。（すでに過去系か）

王者デンカオセーンとの対戦拒否の”理由”に祭り上げられた協栄ジム金平会長は、自身のブログで胸中を告白。

”興行師のひとりごと”・今、考えること

”デンカオセーン選手対亀田興毅選手の試合成立をさせる為に、「私が交渉役に立つことが支障なるなら」直接交渉をするべき。”

そして、それは以前から関係者を通じ伝えてあるとの由。伝える先は亀田ジムという事になりますね。その理由は、正規理由がない暫定タイトル戦は、同じ”日本プロボクシング協会員”の立場として、違和感を否めない。

この言葉から、協会の大勢がそのような意見であるとは容易に感じ取れます。日本選手は理由なき暫定戦に関与してはならない。

さて、今日亀田ジム側からは、７・25興毅の暫定王座戦は承認待ち（デイリースポーツ） と発表されました。スポニチでは、亀田興毅は７・２５メキシコ決定 となっています。予定通り９位オマール・サラド（メキシコ）が対戦相手で、１２回戦となっています。

ＷＢＡの承認待ち。亀田ジム側はスタイルを決めたようです。日本プロボクシング協会に加盟する亀田ジムとしては、ＪＢＣ、協会の意見に逆らうわけにはいかない。それが、立場です。

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過去。協栄ジム先代会長・金平正紀氏は、「キックボクシングとの併合興行」を打ち出した事により、協会除名処分とされた事があります。ボクシング人気が下降線を辿る一方の中、日の出の勢いのキック・ボクシング試合を同時開催する事を、ボクシング人気回復のカンフル剤としようとしたものでした。

「この大事な時に誰も意見を言わないじゃないか。だから私は思ったことを言ったまで」

これはタイでの興行にヒントを得たものです。協会内の人間には個々に賛同を取り付けていたとある。しかし、いざ理事会で意見に追随するものはいなかった。

このアイディアは実現されることはありませんでしたが、一度だけ特例として認められたのが、野口ジム２５周年記念の興行。”キックの鬼”・沢村忠志選手は、ＷＢＡ世界Ｓフェザー級タイトル戦のセミファイナルに出場しています。

暫定王座が日本ボクシング界発展の起爆剤となるや否や。個人的には理由なき暫定戦出場よりも、ＩＢＦ、ＷＢＯタイトル戦容認の方が寛容かと思います。ＷＢＡ、ＷＢＣのタイトルを持つ日本選手がいれば、ＩＢＦ、ＷＢＯの王座を奪取した選手との統一戦を義務つけるとか、方法はありそうです。

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過去を紐解けば、一貫してＷＢＡしか認めず、分裂したＷＢＣとの統一を訴えてきたＪＢＣが国内でのＷＢＣタイトル戦を容認したのは、オーストラリアで不運な判定に泣いたファイティング原田（笹崎）選手の、３階級制覇の偉業を達成させようとした事にあります。原田選手が勝てばＷＢＡ王者西城正三（協栄）選手との統一戦を義務つけたＪＢＣ。

フライ級暫定戦ＷＢＡの考え方。

フィンランドで予定されていたＷＢＡ世界ヘビー級タイトルマッチは、挑戦者が肝炎？ヘビー級タイトル戦が中止（サンケイスポーツ） 。試合前日のいきなり中止。チャガエフ陣営は確信犯のようです。

現地滞在中の山田純夫氏も、亀田選手の暫定問題は気になるところ。

「やることなくなっちゃいましたから、メンドサｊｒが来てるからちょっと聞いてみますよ」(~~)

と軽く笑っておられました。しかし、ちょっと楽しみです。(~~)

今日、江戸川スポーツセンターでは亀田家３男・和毅選手がメインに出場するが、協栄ジムからも４回戦選手が一人出場する。大竹マネジャーと共に行ってきますが、亀田家とはニアミスであります。(~~)

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日本ボクシング史上に残る海外指名防衛戦勝利を収めた、ＷＢＳ世界Ｓバンタム級王者西岡利晃（帝拳）選手３２歳。怪童といわれた西岡選手も、プロデビューから１５年目を迎えての快挙達成になる。

「まだまだ強くなる自信がある！」


チーム西岡。写真撮影、山田純夫 氏。

そんな西岡選手には、４度の世界タイトル失敗の歴史がある。

ＷＢＣ世界バンタム級王座を１４度防衛した男、ウィラポン・ナコンルアンプロモーション（タイ）。足掛け４年間に渡り西岡選手と４度対戦し２勝２分。今も現役で頑張る偉大な元王者は、日本にもファンが多い。



そんなウィラポンから、快挙を達成した西岡選手にメッセージが。デンカオセーンｖｓ久高戦取材 で活躍し、亀田家問題を追及するタイ在住・バンコク愚連隊 さんのブログに掲載されています。抜粋すると。

「黄金の左一発でジョニー・ゴンザレスをＫＯした王者西岡選手の活躍振りを見て、本当に嬉しく思っていると同時に、出来る限り防衛回数を増やして欲しいと言う気持ちです」

「２戦目。あの時にもらった左は凄く効いた」

「西岡選手は若い頃より将来は必ずチャンピオンベルトを巻ける選手であると認識していた。今の活躍は当然であり驚くものでは無い」

ウィラポンも西岡ｖｓゴンサレス戦を観たのだという。強烈な左一発に、過去を紐解き素直な感想を述べた偉大な元王者。西岡選手にとっては、このうえない言葉だろう。今後のビタミンになりますね。


今の日本じゃカウントしない？　写真撮影、山田純夫 氏。

「もうやめろという雰囲気はありましたね」(~~)

これはチャンピオンになって西岡選手から出た言葉である。初戦０−３判定惜敗。２戦目１−１引き分け。３度目も１−１引き分け。そして今度こその４度目は、大差で挑戦失敗。４度戦って届かなかった世界王座。既にキャリアは１０年目に突入していたが、戦い続けた。

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「絶対、やめるなって言ってたんだよ〜。やめたら何にも無くなっちゃうってさァ〜」

これは私の選手、笛木　亮　（ジャパンＳ）を、涼野康太（五代）選手が初回ＫＯで破り、ランキング入りを確実にさせた直後の控え室で五代ジム田中敏之会長が、興奮冷めやらぬ態で後援者に語っていた言葉である。勝ったらファミレスが、うれしくて焼き肉やさんへ行ってしまったという田中会長。(~~)

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西岡選手との最後の対戦から１年。ウィラポンは、長谷川穂積（真正）選手に王座を明け渡す。西岡選手の胸中はいくばくか、である。西岡選手はＳバンタム級に転向していた。

４度に渡る世界バンタム級王座挑戦。初戦ＷＢＣ王者ルペ・ピントール（メキシコ）引き分け。２度目はＷＢＡ王者ジェフ・チャンドラー（米）と引き分け。３度目は指名挑戦者として米国へ乗り込みチャンドラーと再び拳を交えるも１３回ＴＫＯ負け。２年後のチャンドラー３戦目に１０回ＴＫＯで破れリングを去っていった村田英次郎（金子）選手。


ハワイ遠征。金子選手、タッド河村氏、笹崎会長、スタンレー・イトウ先生。（右から）

その師匠金子繁治（笹崎）選手も、”東洋無敵”。エディ・タウンゼント氏をして、「今なら世界チャンピオンよ」と言わしめた実力者であったが、金子選手の全盛期には名王者と敬称されるサンディ・サドラー（米）が世界王座に君臨。他の追随を許さなかった。比国の英雄フラッシュ・エロルデとは、４度戦って全勝の金子選手。


初戦。メデルのカウンターに眠った原田選手。

日本人に愛されたメキシコの名選手ジョー・メデルも不運な選手といえる。その全盛期には、”黄金のバンタム”エデル・ジョフレ（ブラジル）が活躍、メデルの野望は２度に渡って挫かれた。そして、ファイティング原田（笹崎）選手への挑戦に敗れ、そのリングキャリアは下降線を辿る。

ボクシングのうまさでは絶対に負けないメデルを打ち負かしたのは、原田選手の手数とスタミナ。後年メデルのマネジャー、ルペ・サンチェス氏は、原田選手をイメージしぺドロ・フローレスを育て上げる。そして、原田戦法で具志堅用高（協栄）選手から王座を奪い取った。


脚力抜群だったペドロ・フローレス

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ハワイでビラフロアにあっさり敗れたのは若さだった上原選手。

上原康恒（協栄）選手は、プロ転向２年目のベン・ビラフロア（比）挑戦に２回ＫＯ負け。だが、具志堅選手の活躍の陰で６年間チャンスを待ち続け、ビラフロアから王座を奪ったサムエル・セラノ（プエルトリコ）を痛烈にノックアウトし、世界王座に就いた。


挑戦失敗。ここまで６年かかった。

大熊正二（新日本木村）選手。負けて世界挑戦が転がり込んできたが、初防衛戦でミゲル・カント（メキシコ）に僅差負け。以後、５度の世界挑戦は４敗１分。王座転落後６年。カントから王座を奪った　朴　賛希（韓国）への敵地挑戦は、”望みなき挑戦”といわれたが、奇跡のＫＯ勝ちで王座返り咲きに成功したのは脅威でした。

４度の失敗に懲りず王座に就き、世界王者としてメキシコへ乗り込み最強挑戦者を退けた西岡選手はチャンピオンの証明をすると共に、日本のボクシング史を塗り替えた名王者になった。ウィラポンの言葉に応え、長く王座を護ってもらいたいものです。

長い道のり。幸運も不運もあるが、あきらめず踏ん張り続ける。それしか、目的にたどり着く方法はない。さあ、頑張ろう！

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ボクシング史上初。日本人世界チャンピオンが海外で指名防衛戦に勝利した。２３日メキシコ・モンテレーのリング。ＷＢＣ世界Ｓバンタム級チャンピオン西岡利晃（帝拳）選手は、初回のダウンを跳ね返し、３回左ストレート一発、見事なノックアウト勝ちを飾った。


写真撮影、山田純夫 氏。

挑戦者ジョニー・ゴンサレスの地元メキシコ。激しいブーイングを、「自分への声援と思って」リングに登場したチャンピオン。西岡選手が控え室でグローブをつける頃、リング上では一人の男が大観衆を相手に戦っていた。

日本国国家”君が代”独唱。



堂々の歌いっぷりを披露したのはボクシングカメラマン山田純夫氏。BOXING MASTERには”将来を期待して”、貴重な写真を提供して頂いている。モンテレーからニューヨークへ帰った後、今は３０日ＷＢＡ世界ヘビー級タイトルマッチが行われるフィンランド目指している。

メキシコ"CANAL 7"（西岡ｖｓゴンサレス）

西岡利晃ｖｓゴンサレス・ＲＳ写真集！
西岡利晃・歓喜の雄叫び！リングサイド発！

「リングで君が代を聞きたい」

純粋な夢を持ったボクサー達がいた。多くの選手が敗れ去った海外リング。自分は国を背負って戦う。世界タイトルを争うという事は、そういう事だった。

「出来は４０点。いきなり入ってくれと言われたものですから」

「もし、西岡選手勝利のお役に立てたとしたならば、うれしいですね」

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歌いきった山田氏から、ニッコリ笑顔でマイクを受け取ったリングアナウンサー、ジミー・レノン・ジュニア。メキシコ国家にはとてもかなわなかったが、”君が代”にも拍手が湧き起こった。

「あのダウンで目が覚めた」という西岡選手。

西岡選手ダウンの瞬間。会場は大歓声に包まれた。地元ＴＶのアナウンサーは、よくぞ言葉が続くというほどの大絶叫。かつて日本においてもボクシング中継は、国家の代表を篤く応援するのが慣わしだった。

メキシコ"CANAL 7"（西岡ｖｓゴンサレス）

挑戦者がマットに沈んだ瞬間。「ア〜」っと絶叫、一瞬の沈黙。そして再び、言葉の嵐が続く。言葉はわからぬが、無念の想いは伝わってくる。リング上、狂ったように叫ぶチャンピオン。


写真撮影、山田純夫 氏。

「やったァ〜。やった。やったぞ〜！」

歴史的勝利。

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これは山田氏に取っても同じである。君が代を歌ったリングで日本人選手が勝利したのは初めての事である。

「ようやく勝つ事が出来ましたよ」(~~)


写真撮影、山田純夫 氏。

某日本のジム関係者からは、「実績作って来てくださいよ」とリクエストされていた。実績＝勝利。世界戦で日本人選手が勝たねばいけないのだから、難しいといえば難しいご注文ではある。

「縁起かついでだと思うんですけど」

「昔、アイ・ジョージさんが国家歌うと、日本人選手が勝てないって言われた事もありましたよ」(~~)

メキシコ国家も歌えるという山田さん。音楽家志望である。カラオケは、嫌いなのだそうな。次は、どこのリングで歌うのか？(~~)

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「リングで君が代を聞きたい」

恐れ多くも、私もそんな夢を抱きボクサーになったものであります。


写真撮影、山田純夫 氏。

そんな夢をかなえてくれた坂田健史（協栄）選手の再起戦が、いよいよ６月１４日（日）に迫りました。★坂田健史再起第１戦・６月１４日（日）後楽園ホール"チケット"・サイン入り・ミニグローブプレゼント中！

「坂田、日本のボクサーも海外で戦う時代だよ」

「会長。どこ行ったっていいですよ」

南極だろうが北極だろうがかまわないという大竹マネジャー。寒いところは嫌いなはずですが。(~~)

世界王座を追い求め、パリのリングでも戦った。山田さんと初めてお話したのは、この時でした。リングサイドのマービン・ハグラーはまぶしかった。坂田選手も、西岡選手の快挙に続きたいものである。ご声援よろしく、お願い申し上げます。

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「会長、嘘つきにならなくて良かったですねェ」(~~)

ＷＢＡ世界フライ級タイトルマッチ。王者デンカオセーン・クラティンデーンジム（タイ）の初防衛戦が、昨日タイで無事開催された。坂田健史（協栄）選手から王座を奪っていったデンカオセーン。


ナリス氏。デンカオセーン。カオサイ氏。写真撮影、山田純夫 氏。

２月１２日来日したチャンピオンと、ギャラクシージム会長二ワット氏（マネジャー）は、協栄ジム近くのホテルに宿泊。来日費用は自分持ちである。わざわざ日本へやって来た目的は、協栄ジムが仲介した三迫ジム升田貴久選手との初防衛戦発表の為である。１４日に予定されていた。

しかし、１３日亀田ジム側から亀田興毅選手のデンカオセーン挑戦が発表される。もう一人のマネジャー・ナリス氏との間で交わされた契約書とされる覚書を手に、派手に世界挑戦を発表した亀田ジム。覚書に王者のサインはない。

タイに限らず、一人のボクサーに複数のマネジャーがいるケースは珍しくない。世界には王者の交渉人を名乗り、暗躍する輩も存在して来た。ガッツ石松ｖｓエスデバン・デ・へスス戦が、ＷＢＣ世界戦史上初の入札になったのも、へスス側にマネジャーを名乗る交渉人が複数存在し、無駄な時間を費やす事になったのも理由の一つだ。


写真撮影、山田純夫 氏。

二ワット氏と協栄ジム。現場を預かる大竹マネジャーとの友好関係の歴史は長い。日本で稼ぎたいデンカオセーンは、世界王者になったのを機にマネジャーを二ワット氏で一本化する事を決意。ナリス氏との決別を決めていた。皆様ご存知の通り、現在は正式に二ワット氏が唯一のマネジャーとして認められています。

たまりたまったうっぷんが爆発した。「チャンピオンになっても祝勝会もなかった」、「スポーツドリンク一本飲ませてもらった事がない」等の小さな積み重ねが、大きく爆発したものである。


喜び合う二人だったが・・・。写真撮影、山田純夫 氏。

金平会長はデンカオセーン＆二ワット氏からの正式要請を受けて、三迫ジム升田選手を挑戦者に推薦。４月挑戦で細部まで合意に達し、１４日発表会は決定事項のはずであった。

１３日夜。急遽、亀田ジムと三迫ジムの間で協議がもたらされた。今回は升田陣営が挑戦の機会を亀田陣営に譲り、亀田選手が勝てば升田選手が挑戦するとの結論を見出した。

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「そもそも書類の一番上に覚書と入っている」

「王者のサインがないものは、正式の契約書ではない」

亀田ジム側の発表に付いて、金平会長はなんら意に返していなかった。別に敵対心もない。正式な契約書は、用意されていたのである。後は両陣営がサインをするばかりの。

亀田ジム側を信用して、挑戦機会から撤退した三迫ジム陣営。怒りの矛先は、あろうことか金平会長に向けられた。それはありえてならない。全ては好意から始まり、交渉は正式書類を揃え、王道で行われていた。金平会長が憤懣やるかたないのも理解できる。


二ワット氏（左）。写真撮影、山田純夫 氏。

１４日。王者と二ワット氏は怒りの記者会見。その怒りは尋常ではなかった。

「チャンピオンは俺だ。俺が挑戦者を選ぶ」

「世界戦ビジネスは信頼できる相手とやる」

１７日。亀田ジム側が、１６日ニワット・ラオスワンワット氏とナリス・シンワンチャー氏が、タイボクシングコミッション立会いの下会談し、ナリス氏が正式マネジャーと認められたと発表。

興毅の世界戦、予定通り６月開催へ（デイリースポーツ）
二重契約問題に決着！興毅が世界戦へ！（スポーツ報知）

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２月下旬。藤本りえ（協栄）選手の世界戦の為、タイへ渡った金平会長と大竹マネジャー。少し前、亀田史郎氏がタイに来ているとの情報は得ていた。(~~)二ワット氏から初防衛戦はタイで行うから、日本人挑戦者を推薦してほしいと持ち込まれる。

大竹マネジャーはすぐに日本へ電話。即決で挑戦を決断したのが久高寛之（仲里ATSUMI）選手。大まかな条件もその場で決まった。二ワット氏は大変な上機嫌であったという。

２７日タイから帰国した亀田史郎氏は、初めて”暫定”の二文字を口にする。

ボクシング タイから帰国した亀田史郎社長を成田空港で独占直撃（内外タイムス）

内定はしたが、開催日が延期され、なかなか正式発表されないデンカオセーンｖｓ久高戦。亀田ジムサイドは、まだ開催に懐疑的。

亀田陣営、久高の世界戦開催に懐疑的（デイリースポーツ）

五十嵐会長は「あと１カ月に迫ったこの時期にＷＢＡが承認していないということは、試合ができないということでしょう。メーンスポンサーも決まっていないみたいですし」

金平会長、大竹マネジャーも、日を待つばかりだとわかっていても、「早く正式発表してくれないとなァ」という言葉が口をつく。

紆余曲折を経ての世界戦開催。挑戦者の久高寛之（仲里ATSUMI）選手は大善戦。パソコン観戦のジョー・ルイチュさんから、毎ラウンド詳しい経過が届く。ありがとうございました。

「デンカオ２−１で勝ちましたよ」

スパーリング中の坂田選手の耳にも入ったか、ギアは一段とアップ。パートナー白石選手は、アップアップだ。(~~)



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夜。久高陣営から大竹マネジャーへ、丁寧なお礼の電話が入る。

「惜しかったねェ。もう一回だね。日本でやれたらいいねェ」(~~)

「俺達、嘘つきにならなくて良かったよ。信用してもらいたかったねェ」(~~)

「会長、恥かかなくて良かったですねェ。嘘つきじゃ、外も歩けなくなっちゃうからねェ」(~~)

名誉が保たれた金平会長も、ホッと胸をなでおろしたようです。王者デンカオセーン、次は日本で防衛戦。日本の窓口は協栄ジム。次の挑戦者は一体誰になるのでしょうか。

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３日前に開催国変更を公告するという離れ業を演じたＷＢＣ世界フライ級タイトルマッチは、中国世界戦開催の為だけにランク入りしていた　熊　朝忠（中国）が日本に来て戦う事になってしまった。

元来Ｌフライ級の挑戦者。０７年１１月後楽園ホールのリングで、現日本ミニマム級８位松本博志（角海老宝石・１８勝（８ＫＯ）１０敗４分）選手に敗れている比国人選手と中国で戦ったのは０８年１１月６日。だが、あろう事か１２回０-３判定負けで保持するＷＢＣアジアＬフライ級王座を失ってしまう。

「軽いクラスで１階級違うのは全然違うよ」

挑戦者のロッキー精神に期待したいが、実力差はいかんともしがたい。”中国の小型タイソン”と呼ばれる戦法で向かっていくならば、チャンピオン内藤大助（宮田）選手にとってはこの上ない好機。


内藤ｖｓ山口。写真撮影、山田純夫 氏。

ボクシングは何が起きるかわからないが、それを予感させるキャリアに乏しい挑戦者。世界戦にふさわしい内藤選手の勝ちっぷりを期待するだけですね。しかし、内藤選手には何の罪もない。「気の毒だ」の声しきりである。

中国世界戦開催を後押ししたとされるＷＢＣは、内藤選手が勝った場合９０日以内に、造られてしまった暫定王者ポンサクレック・クラティンデーンジム（タイ）との対戦を義務つけて来た。

内藤、勝っても９０日以内に統一戦（スポーツニッポン）

最近のＷＢＣは強気である。Ｓライト級王者ティモシー・ブラッドリー（米）の王座を取り上げた。王座剥奪はもうなくなったと思ったが、この強気には驚いた。さて、内藤選手。０７年７月の王座奪取から１年１回が原則の指名試合を一度も行っていない。ＷＢＣの通達は、昨年１１月のＷＢＣ総会決議を受けてのもの。

ＷＢＣ総会・王者内藤大助・２連続指名戦義務


写真撮影、山田純夫 氏。

勝てば５度目のポンサクレック戦。０８年３月の４度目は引き分けだった。５度目は正規チャンピオンとしての真価が問われる戦いになる内藤選手。１位にはポンサクレックの後輩ポノムレンレックが居座る。ＷＢＣ世界フライ級王座の権利は、そう簡単に渡さないぞのタイ陣営。ゴネて入札まで持っていくんでしょうかねェ。

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「嘘つきになっちゃうからな」(~~)


写真撮影、山田純夫 氏。

亀田ジム側からは開催されるのか疑問と、？マークを付けられていたＷＢＡ世界フライ級タイトルマッチが、今日タイで行われる。王者デンカオセーン・クラティンデーンジム（タイ）ｖｓ１２位久高寛之（仲里ATSUMI）。右カウンターに活路を見出したい挑戦者。一方のチャンピオンは、防衛ロードで稼ぐ気満々。

久高選手。前ＷＢＡ同級王者坂田健史（協栄）選手とのスパーでは、時折鋭い小さな右カウンターを打ってました。タイでは珍しく屋内での試合となった事は、挑戦者にとって好材料。朗報を期待したい。

さて、久高選手には失礼になりますが、現王者デンカオセーンを中心に、今後のＷＢＡ王座を考える。メキシコで挙行されるとする亀田興毅（亀田）選手の暫定戦出場。ＪＢＣは大反対の様子ですね。

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タイ在住・協栄ジムＯＢ会にも出席したバンコク愚連隊 さんのデンカオセーン突撃インタビュー で、王者の口から出た面白い言葉を拾うと。

[[　これが爆弾発言だ　]]
（Ｑ）亀田とはいつ戦うことに？
（Ａ）え？この間（パーティーの時）にも言ったように

来年だよ（あっさり）

ＷＢＡの指名期限は延びたみたいだし。

（Ｑ）ちょっ、それ記事に書いていいんですか？
（Ａ）ええ、もちろんいいですよ。プロモーターからはそう聞いてるから。

（Ｑ）指名期限が延びたって話は聞いてないんですけどねえ…
（Ａ）ああ、そうなの？（あっさり）

私なりに考えると、デンカオセーン陣営にとって亀田選手が暫定戦をやる事に付いては眼中になし。その事を認める事によってＷＢＡから指名試合期限が延ばされたという事でしょう。


写真撮影、山田純夫 氏。

久高戦が終わったらまた日本へ行って稼ぐというチャンピオン。興毅選手を見たことはないという。バンコク愚連隊 さんの突撃インタビューは核心を付いている。（タイのボクシング）　パタウィコーンジム訪問記（２）デンカオセーン防衛戦直前インタビュ〜！

（Ｑ）これから戦ってみたいボクサーは？
（Ａ）亀田興毅だね。

（Ｑ）それは理由は？
（Ａ）彼は守りが堅いボクサーだろ？

（Ｑ）ええ、こんな感じで（亀ディフェンスをしてみせる）
（Ａ）守りがメインの奴は攻めていけばいつか守りが崩れるからね。やりやすいんだよ。チャンピオンになっていつもしんどい試合ばかりじゃ大変じゃない。

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「坂田は強かった」

これはうれしい言葉ですね。(~~)

日本での防衛ロードをハッキリ口にしているデンカオセーン。幻の挑戦者升田貴久（三迫）選手、日本王者清水智信（金子）選手、ＯＰＢＦ王者大久保雅史（青木）選手らの世界ランカーがいる日本。

私勝手な予想は、◎清水選手、○大久保選手、▲升田選手となります。何の根拠もありませんので、あしからず。(~~)

話は久高選手に失礼な形になってしまいましたが、右カウンター炸裂なら勝機もある。結果を楽しみにしています。タイ世界戦は、バンコク愚連隊 さんの速報にご期待下さい。

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ＷＢＣ世界Ｓバンタム級チャンピオン西岡利晃（帝拳）選手の左ストレートで、大きく後ろへ吹っ飛んで、そのまま仰向けに倒れこんだ挑戦者ジョニー・ゴンサレス（メキシコ）。写真撮影は、、山田純夫 氏。ありがとうございます。



西岡利晃ｖｓゴンサレス・ＲＳ写真集！ から、続く。



全く動かない挑戦者。



カウント・シックス！



レフェリーのカウントに反応したか、起き上がるゴンサレス。リングサイドは固まっている。



ヨロヨロと立ち上がる挑戦者。



恐ろしい事に挑戦者は立ち上がった。ニュートラル・コーナーの西岡選手はサァ、行くぞの構え。



だが、足元定まらないゴンサレスにレフェリーはためらわずストップの裁定。

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メキシコ・チャンネル７映像はこちらから→　　西岡利晃・メキシコ防衛戦・そのまんまＴＶ放映 　



勝利の雄叫び。絶叫する西岡選手。



この勝利は日本ボクシング界に新たな歴史を刻んだ。



大観衆へ勝利のアピール。



右眼の腫れが激しい打撃戦を物語る。

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入札。海外。指名防衛戦。ＷＢＣ史上初の入札によりプエルトリコまで出かけた世界ライト級王者ガッツ石松（ヨネクラ）選手が、アンジェロ・ダンディの作戦でエスデバン・デ・へスス（プエルトリコ）に敗れたのは３３年前の事。

８千万円（税込・当時の大卒初任給は９４３００円）という途方もないファイトマネーは稼いだが、一敗地にまみれた石松選手。

「悔いはない」

涙を隠しながら精一杯の言葉。石松選手の悔しさを、日本人世界王者としてようやくはらした西岡選手。これで、世界どこへ行っても稼げるボクサーになった。



ガックリうなだれる挑戦者ゴンサレス。ペニャロサ戦でのノックアウト負けとは中身が違う。得意の打撃戦での敗戦は、今後の自信にどう響くか？

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素晴らしい勝利。ブーイングで迎えたメキシカン達も、花道を引き上げる西岡選手に握手を求めサイン攻め。中には抱きつく輩もいたという。

次の指名挑戦者は、同じリングで勝利した同級１位ラファエル・マルケス（メキシコ）。しかし、指名試合期限まではタップリ時間がある。今後の防衛ロードに期待したい。本当におめでとうございました。

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２３日（日本時間２４日）メキシコ・モンテレーで行われたＷＢＣ世界Ｓバンタム級タイトルマッチ。チャンピオン西岡利晃（帝拳）ｖｓ２位ジョニー・ゴンサレス（メキシコ）戦の模様を、山田純夫 氏の写真で皆様をリングサイドにご案内致します。

山田さん。大観衆を前に日本国国家君が代を独唱。しかし、その出来は４０％だとか。何でも、「自分が思っていたよりも早く出番がやって来て、準備が万端ではなかった」との事です。やはり、敵地です。(~~)

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予想有利。地元での挑戦とあって勇躍リング登場の挑戦者ゴンサレス。その昔、帝拳ジムの田中織大トレーナーの教えを受けた事があるゴンサレス。田中トレーナーは、ゴンサレスを絶賛していたという。



チャンピオン西岡選手もさすがに緊張気味だ。手の内を知った対ゴンサレス。自信を見せながらも一抹の不安も見せていたという田中トレーナー（右）。

「ゴンサレスはサウスポーが得意。左をはずすのがうまい」



レフェリーの注意を聞く。いよいよ試合開始だ。

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ゴンサレスは多彩な左パンチで積極的に出る。左のレバー小さなレバー打ちはサウスポーには有効。チャンピオンの動きは固い。



挑戦者の右ストレートでチャンピオン吹っ飛ぶようにダウン。「想像以上にパンチがあったというゴンサレスの右」

しかし試合後、「このダウンで落ち着いた」と西岡選手は冷静に語っている。



さほどのダメージは感じさせなかったチャンピオン。コーナーでは冷静さを取り戻した。

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幸先よくダウンを奪い意気軒昂の挑戦者は、赤コーナーに陣取っていた。



２回。固さが取れたチャンピオンは、挑戦者のパンチをうまく交わす。しかし、ラウンド終盤またもやゴンサレスの右が西岡選手を襲う。



ゴンサレスの右。サウスポー最大の武器だ。

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試合は、互いに「早く終わらせたい」と考えていた通りの打撃戦の様相を呈して来た。そして、いよいよ３回のＫＯシーンを迎える。

当るから右を打つ。だが、左ストレートをはずのがうまいゴンサレスに、左で誘って左ストレートのカウンター。この反復練習を繰り返して来たというチャンピオン。

そして、ついにその場面がやって来た。





頭を左。前かがみでよけた低い姿勢から突き上げるよう名ストレート。このパンチは、自然体で打ったように見える。練習の賜物だろう。



大きく後ろへ吹っ飛んで、そのまま仰向けに倒れこんだ挑戦者。会場は静まる。信じられないシーンだ。　　−　後半へ続く　ー

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メキシコ・チャンネル７で放映された、ＷＢＣ世界Ｓバンタム級タイトルマッチ。チャンピオン西岡利晃（帝拳）ｖｓ２位ジョニー・ゴンサレス（メキシコ）戦の模様がそっくり見れるリンク先です。

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音楽家志望のボクシングカメラマン山田純夫氏が、１万２千人の大観衆の前で、日本国国家”君が代”を力強く熱唱されております。今日は上から下まで黒でバッチリ決めています。お疲れ様でした。この模様もお楽しみに！

西岡ｖｓゴンサレス。こちらからご覧下さい。

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西岡選手。歴史的勝利、おめでとうございました。

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メキシコ・モンテレーで行われたＷＢＣ世界Ｓバンタム級タイトルマッチ。チャンピオン西岡利晃（帝拳）ｖｓ２位ジョニー・ゴンサレス（メキシコ）戦は、チャンピオン西岡選手が、ダウン応酬の末３回１分２０秒ＴＫＯ勝ち。２度目の王座防衛に成功した。

地元メディアは挑戦者有利の予想。しかし、チャンピオン西岡選手も、「打ち合いは望む所」と、強気で試合に臨んだ。

初回挑戦者の右でダウンを喫した西岡選手だったが、３回左カウンター一発で元バンタム級王者を夢の国へ送った。

１万２千人以上のメキシカンを静かにさせた素晴らしい勝利。ビッグマッチ参入の権利を手にした西岡選手。今後の活躍が楽しみです。

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同じプログラムで行われたＷＢＣ世界同級１位ラファエル・マルケス（メキシコ）ｖｓ１０位ホセ・フランシスコ・メンドサ（コロンビア）戦は、マルケスが強く、３７歳のコロンビア人を３回２分２６秒でノックアウト。１年２ヶ月ぶりの再起に成功した。

強烈な右で仕留めたが、ブランクの影響を隠せない一面もあり、今後に課題も残った。この日のウェートは５７．２キロ。マルケスはこれで、３８勝（３４ＫＯ）５敗。メンドサは、２１勝（１７ＫＯ）３敗２分。

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いよいよ明日に迫った、メキシコ・モンテレーで行われるＷＢＣ世界Ｓバンタム級タイトルマッチ。チャンピオン西岡利晃（帝拳）ｖｓ２位ジョニー・ゴンサレス（メキシコ）戦は、試合に先立ち計量が行われ両選手無事にパス。

チャンピオン西岡選手には風格が感じられ、リラックスした様子。この表情からは調子の良さが伺えますね。


撮影。ジョー・山中 ファンの山田純夫 氏。

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対する指名挑戦者ジョニー・ゴンサレス（２７歳）は、地元での晴れ舞台に幾分緊張気味。



４０勝（３４ＫＯ）６敗。０５年１０月ラタナチャイ・ソーウォラピン（タイ）からＷＢＯバンタム級王座を奪い、０６年９月、１階級上のＷＢＣＳバンタム級王者イスラエル・バスケス（メキシコ）に挑戦するも１０回ＴＫＯ負け。これは激しい打ち合いだった。



老練のジェリー・ペニャロサ（比）にボディ一発で倒されたのは意外だったが、再起後はクラスを上げ６連勝５連続ＫＯと絶好調。デビュー２連敗スタート。宮城正作（協栄）選手と戦ったリカルド・バルガス（メキシコ）には０２年２敗。以後の敗戦は、バスケスとペニャロサというゴンサレス。



体格面では身長で２センチ、リーチで５センチ上回る挑戦者。

精神面の充実、体の調子も良いのだろう。世界王者の自信を感じさせる西岡選手。最強の指名挑戦者を迎え、どんな戦いを見せてくれるのだろうか。

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１９７０年メキシコの地で英雄ビセンテ・サルディバルからＷＢＣ世界フェザー級王座を奪ったのは柴田国明（ヨネクラ）選手。圧倒的不利を覆しての殊勲の星であった。

しかし、初防衛戦の開催地を日本に持ってくるにあたっては、１０万ドル（３６００万円）の違約金をメキシコ側に支払っている。１０万ドル支払ってまで待たせた相手はクレメンテ・サンチェス（メキシコ）。


柴田ｖｓサンチェス。

柴田選手はモンテレーでサンチェスと戦う事を迫られていた。２度の王座防衛を果たした柴田選手だったが、３度目の防衛戦相手は１位サンチェス。「これに勝って汚名返上」と、燃えた柴田選手だったが、サンチェスは強く３回ＫＯ負けで王座を追われてしまった。


サンチェス王座奪取！

最強の挑戦者はチャンピオンになったが、余りに有頂天になり初防衛戦でズッコケル。王座獲得直後のノンタイトル戦で不覚を取り、ホセ・レグラ（キューバ）には１３度のダウンを奪われ王座を追われた。これは、地元モンテレーのリングでの事。

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好条件で敵地モンテレーに乗り込むチャンピオン西岡選手。強いといってもゴンサレスとは噛みあいそうな予感。連打型の挑戦者。一発ならチャンピオンの方が上回るだろう。手に汗握る、攻防が予想される。

ＷＢＣ世界フライ級王者内藤大助（宮田）選手が敵地防衛戦と謳ってみても、それを持って有り余る挑戦資格に疑問が残る挑戦者では、勝敗に興味は沸かない。中国戦はビジネスとしての成功を祈るばかりである。

日本人選手が海外で人気ある強い選手と戦い、大いに稼ぐ。日本人ボクサーも海外に出て稼ぐ時代になりたい。西岡選手には、今後の先駆者となるような試合を望みたい。そして、ビッグな勝利を期待します。

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１９８８年９月１９日。何回まで持つかの予想を裏切り、スター王者大和武士（ワタナベ）選手をノックアウト。日本ミドル級の王座を強奪した田島吉秋（協栄）選手。将来を大いに嘱望されていた大和選手は、この敗北を機に一気に下降線をたどる。この試合は二人のボクシング人生を分ける大きなターニングポイントとなった。

【瀬藤幹人ｖｓ奇跡のチャンピオン誕生！】

【名護明彦・米国戦結果！byサクラメント】

「３０年生きてきて、今が最高です！」

と、その喜びを表現した新チャンピオン。ズングリムックリのサウスポー田島選手は、努力の人である。

「もう、これで何もいらない」


田島吉秋選手。

そんな彼に、さらに大きな舞台が用意される事になろうとは、神様のみぞ知る。築地魚河岸の氷やさんで働く田島選手の祝勝会は、仲間達によって盛大に催された。だが、この人は有頂天にならない。言葉少ない寡黙な人は、黙々と練習に励む。

タイトル初防衛戦は８８年１２月、５ヶ月前に勝っている横崎　哲　（オサム）選手を相手に行われ判定勝ち。これは、初防衛だけはさせてやりたいという大竹マネジャーの親心もあった。

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１９８９年３月２０日。満を持して田島選手の王座に挑戦して来たのは、田端信之（コーエイ工業小田原）選手。ウェルター級，Ｓウェルター級と２階級を制覇。ＷＢＡ世界ミドル級８位にランクされ、日本王座３階級制覇は確実と見られていた。

ボクシングマガジン誌沼田義明氏の予想。


元世界Ｓフェザー級王者・沼田義明氏。

”田島は粘り強いボクシングに自信も加わった。しかし、実力的には田端を上と見るのが妥当だ。順当に行けば田畑が、スピードとパンチで田島を圧倒、ＫＯで３階級制覇を達成すると見る”。

これは至極妥当な予想であります。田端選手２５歳。戦績２４勝（２２ＫＯ）６敗１分。対する田島選手は３０歳。８勝（５ＫＯ）４敗。大和戦の勝利は、単なるチャンピオンの不調でフロックだと捉えられていたのだ。

当時、ＯＰＢＦ・Ｓウェルター級王者には、日本海庄や新大久保店の店長・千坂昇行（三迫）店長 も戦ったカーロス・エリオット（八戸帝拳）選手が君臨していた。田島ｖｓ田端戦を前に、そのエリオットの防衛戦計画が発表されている。

「世界は大和、田端を倒してから」

五戸定博会長は、次の防衛戦相手に大和、田端の両選手を指名。田島ｖｓ田端戦は、まだ終わってはいないのにである。日本王者の田島選手など眼中になかった。そんな田島選手に、まさか世界王座挑戦の機会が訪れるとは・・・。

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島村ｖｓ尾崎の日本バンタム級タイトルマッチも一緒に組まれたこの日の後楽園ホールの観衆は３，０００人。今ではとても考えられないこの数字。まさに立錐の余地もないほどの入りである。バンタム級戦は尾崎恵一（オサム）選手が、デビュー８年目にして新王座に就いた。

自信満々の態でゴングを迎えた挑戦者。田島選手は闘志を決して表に出さないが、その心は燃えていた。”自分のボクシング。自分にやれる事を一生懸命やろう”。だが、最強の挑戦者。２４勝（２２ＫＯ）のレコードの前に緊張は隠せない。



１８５センチの長身挑戦者を相手にチャンピオンは勇気を持って前進する。懐にもぐり込まなければ勝負にはならない。だが、挑戦者は王者が入って来るところに右アッパー、ストレートを狙い撃ち。ペースは完全に挑戦者が握った。王者の相打ち覚悟の左ストレートはむなしく空を切るばかり。やっぱり、実力差はいかんともしがたいのか。

６回。”これなら倒れない”。スタミナはまだ十分だ。打たれながらもひるまず愚直に前進する王者。と、左ストレートが好打。ここぞとロープに詰まった挑戦者を攻撃するチャンピオン。そして次の瞬間、信じられない事に世界８位は崩れ落ちた。



一気に元気を取り戻したチャンピオンは、８回にも右フックで挑戦者をグロッキーに陥れる。前半の失点は挽回した。どちらが３０戦のキャリアがあるのかわからない終盤戦。田島選手が挑戦者を追いまくって試合は終了。

「ダウンをとった分だけ勝ったと思った」

そう感じた田島選手であったが、結果はドロー。オフィシャルのスコアは、９８ー９７、９６−９８、９７−９７。とにかくタイトルは護った。うれしさを隠せないチャンピオン。



「自分としては最高の出来です。田端は巧かった」

強い相手にも自分のボクシングを貫く。この人には、大きな試合での度胸があった。努力と辛抱しながらも、相手を追い詰めて行く。だが、あごが上がれば万事休していたろう。

さて、王座攻略は問題なしと見られていた挑戦者。

「負けたと思った。これでは世界８位にいても意味がないので引退します」

失意の挑戦者は引退宣言宣。”あの田島に勝てないなんて”。世界への野心を抱いていた田端選手にとって、ダウンを奪われての引き分けはショックだった。屈辱と共に、ボクシングへの情熱さえもなくなった。

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技術で試合を論評する辛口評論家の矢尾板貞夫氏が、珍しく意地という言葉を使ってこの試合を評している。

「力は田端が上だが、田島の防衛する意地の勝利」

”意地”。朴訥な九州男児・田島吉秋選手には、この言葉がよく似合う。試合で意地を通すだけの度胸もあった。

この勝利にも近い引き分けで３１歳となった田島選手には、思いがけないチャンスがやって来る。ＯＰＢＦ１位にランクされた田島選手と２位ウディアナ（インドネシア）と空位のＯＰＢＦ王座を争う事が決まったのだ。

しかし、ここでも元世界王者の沼田氏は厳しい予想。田島選手の充実振りは認めながらも、”田島にとっては、気の抜けない試合。期待したところだが・・・”。と、歯切れが悪い。

そんな評価しかなかった田島選手が、いよいよ世界挑戦の切符を掴む。そして大竹マネジャーは、韓国日帰りの旅を経験するハメになる。(~~)　　−　続　く　−

ＰＳ．瀬藤幹人選手は、昨日より練習を開始しています。夢はあきらめない！

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奇跡のチャンピオンと言ってはこの人に対して失礼かもしれない。だが、生涯戦績１５戦９勝（５ＫＯ）５敗１分。しかも、デビューしたのが２８歳とくれば、納得いただけるだろうか。８０年代後半、日本、ＯＰＢＦの王座に就き、世界タイトル挑戦まで一気にかけ上がった男の名は田島吉秋（協栄）。

１９８６年４月、ウェルター級でプロ初戦を飾った田島選手は、４つの白星を積み重ね東日本新人王決勝戦に駒を進める。対戦相手は上山　仁　（新日本木村）選手。しかし、後のＶ２０王者に判定負け。初黒星を喫した田島選手は、次の韓国遠征、上山選手との再戦も落とし３連敗。


田島吉秋選手。

戦績４勝３敗は並みのボクサーといってよい。８７年１１月、日本Ｓウェルター級の最下位６位にランクされていた六波羅智行（東邦）選手との対戦が決まる。ここで負けたらサスペンド。だが、田島選手は５回ＴＫＯ勝利をあげ生き残る。Ｂ級初勝利である。

８８年４月、後のＯＰＢＦ王者伊藤直樹（角海老宝石）選手との１０回戦が決まる。”大物の８回戦知らず”と、昔は言われたものだが、田島選手の場合は違う。単なる興行上のラウンド数あわせにしか過ぎない。１０回フルに戦ったもののまたもや黒星。鬼塚勝也（協栄）選手が華々しいプロ初勝利を挙げた夜だった。

３ヵ月後、日本Ｓウェルター級３位にランクされていた（といってもランカーは４人しかいない）田島選手は、ミドル級６位横崎　哲　（オサム）選手を８回判定で破りＡ級初勝利。これで６勝（４ＫＯ）４敗。ＫＯ率が高いといってもパンチャーではない。ずんぐりむっくりのサウスポー・スタイルである。


大和武士選手。

そんな田島選手に、日本ミドル級王者大和武士（ワタナベ）選手から挑戦を受けても良いとの返事が来た。

「会長、うちのは参加するだけですからチャンス下さいよ。もう齢だし、一度タイトルマッチやって思い出ですよ。オリンピック精神」(^~)

大竹マネジャーも半分本気、半分冗談。しかし、チャンスはあると考えていた。

「向こうは絶対舐めてくる」

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少年院で”一瞬の夏” を読み、ボクサーを志したという大和選手は、その生い立ち、風貌に加え、１８３センチの長身を活かしたスタイリッシュなボクシングスタイルで、日本重量級界の期待を背負っていた。日本王者となり”一瞬の夏” の主人公カシアス内藤氏のコーチを受けていた２３歳のチャンピオン。

「大和選手のＫＯ防衛。サウスポーをどう料理するかに注目したい」

元世界王者・沼田義明氏の予想は、いたって明解。誰が考えてもこの予想は間違っていない。３０歳の田島選手は、メモリアル挑戦といわれて当然のキャリアしかない。

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「前半さえしのげば何とかなる。辛抱してればチャンスはやって来る」

作業着姿でジムにやって来る田島選手は、黙々と練習に励んだ。スタミナはある。それにタフだ。後は本番で呑まれることさえなければ、何かが起きる。アップセットは、彼の度胸一つにかかっていた。

「まともにやったら勝てない」

「倒せるとは思わないけど、倒れるとも思わない」

挑戦者は正直だ。闘志を心に秘め、おそらくは最初で最後であろうタイトルマッチのリングへ上がった。９月１９日後楽園ホールには、２７００人の大観衆。チャンピオンは上から物凄い形相で思いっきり挑戦者を威嚇する。

この試合。退ってはいけない。怖がっていては勝てない。勇気を持って前進し、狙いはボディ。脅かされた挑戦者に冷静にそれを遂行する度胸があるか。それを確かめるゴングは鳴った。

元来ウェルター級。小柄な田島選手と１８３センチのナチュラル・ミドルのチャンピオンとは随分体格が違う。軽快なフットワークから放たれるジャブはカッコイイ。どうするのか、挑戦者。

「日本チャンピオンだけが目標」

顔面を直接殴るのが怖くて、ボクシングを始めるのが遅れた挑戦者だが、その想いはことのほか強く、チャンピオンの速いジャブに臆する事無く前進を開始。自分を怖がらない挑戦者に萎縮したのは、凄んで見せたチャンピオンの方。



一発狙いのパンチは空を切るばかり。懐に入った挑戦者は、愚直にボディ連打。３回にはガックリと動きが落ちたチャンピオン。そしてついに左ボディでマットに崩れ落ちた。これは信じられない光景だ。勢いづく青コーナー。

カシアス内藤コーチに頭をひっぱたかれて４回開始のゴングに応じた大和選手であったが、もはやこれまで。しつこいボディ攻め一変、抱える腹とは裏腹に顔面へ飛んできた右フックで万事休すのチャンピオン。４回１分５４秒。挑戦者は長身チャンピオンを見事に攻略した。そう、”自分のボクシング”で。


夢のような勝ち名乗り。

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「こんな事、自分には一生に一度あるかないかですから」

新チャンピオン撮影に訪れたマガジン誌記者に、胸のうちを正直に答えた田島選手。

「チャンピオンになって、浜田（剛史）さんの”もう、これで何もいらない”っていう気持ちがわかったんです」

「もう、これで何もいらない」

勇気を持って難関を突破した者だけが言える言葉である。

「３０年生きてきて、今が最高です！」

屈託のない笑顔で語った新チャンピオン。その人柄は今も変わらない。



２年連続、タイトル挑戦権へ後一歩で敗れた瀬藤幹人（協栄）選手。自分のボクシングで、己の勇気で、これまでの努力を花開かせる機会を作るべきだろう。今、やめても何も残らない。心一つだ。

「これでもう何もいらないです」

リングでそう言える日が来る事を期待したい瀬藤選手。どうやら再起です。

「俺がチャンピオンにしてやるよ！」

大竹マネジャーの言葉を付け加えておく。ただし、楽ではない。

一気に世界タイトル挑戦へと突っ走った田島選手の軌跡。続きます。

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「ヒルマさん大丈夫か？緊張してるんじゃないの」(~~)

「瀬藤の方が気合入ってるよ」

いよいよ、リング入場。１９日後楽園ホールのダブル・メインの一つ。日本Ｓバンタム級王座挑戦者決定戦。同級１位瀬藤幹人（協栄）ｖｓ２位芹江匡晋（伴流）の一戦がいよいよ始まる。


撮影。協栄ジムインストラクター　みやてぃ さん。ありがとうございます。

３６戦のキャリアを誇る瀬藤選手。ここ６年間で敗れたのは昨年６月の木村章司（花形）戦のみ。その木村選手が王座に返り咲き、瀬藤選手も１位の座に帰って来た。是が非でもタイトルマッチのリングに上がりたい。

「芹江ってどうなんだ？」

「勢いのある選手ですよ」

「瀬藤とどうだ」

ビータイトの瀬端会長から芹江選手との対戦話が持ち込まれた。勝てば９月、木村ｖｓ金沢戦の勝者に挑戦できるという。だが、１位の座をキープすれば挑戦の機会はやって来るだろう。

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「どうする瀬藤？」

「やらせて下さい」

「そうか、タイトルやるんならこの辺に負けてなんかいられないからな。頑張れよ！」



６年前。大竹マネジャーと食事に入った店にたまたま瀬藤選手がいた。なにやら思いつめた様子。と、突然我々のテーブルにやって来た瀬藤選手は、いきなりこう切り出した。

「僕はボクシングに勝負賭けたいんです！」

涙をポロポロこぼしながらの一言は、今も忘れていない。以来、ヒルマ先生とのコンビでここまで来た。性格を良く知っているだけに、いれこみが心配なヒルマ先生。(~~)失敗は許されない。

「瀬藤、勝たせたいなァ」

大竹マネジャーがポツリと言う。

「そうですねェ。ヒルマ先生の為にも」

タイトル挑戦権の他にも深い意味がある試合。それはヒルマ先生も良くわかっていたろう。師弟だけの戦いではない。瀬藤選手、ヒルマ先生の為。強いては協栄ジムの為にも、である。



「相手、怖いんだからフェイントいっぱい使って。何でも反応するよ。ジャブ使ってスピード。自分のボクシングやれよ」

相手方コーナーを見やった大竹マネジャーが瀬藤選手に耳打ちする。青コーナー芹江選手を指導する伴流ジム団会長代行も、大竹マネジャーの教え子である。いよいよ、試合開始。

出だし、瀬藤選手はいいペースだ。ジャブ、ワン・ツーは、いつも通りのスピードがある。セオリー通りであるならば、そのボクシング技術の違いは明らかのように思えた。低い姿勢で頭から来る芹江選手に、瀬藤選手が上からかぶさるシーンが多い。クリンチ。



初回残り１分。頭にカッカしたのかラフになった瀬藤選手。接近戦ガードはするが、突進を持て余している様子。見た目悪く１ラウンドを終えた。

「瀬藤、手数が少ないよ。あれじゃポイント向こう行っちゃうよ。もっと手数出して自分のボクシング。ガードの上でいいから当てて、腹打っとけ！」



２回。早いジャブ、ワン・ツーがヒットする。出鼻を押さえていれば、その前進もおとなしくなる。接近すれば上体、頭が右になるのだから正面にいなければ良い。大きく巻き込む右フックを多用し始めた瀬藤選手。

「右フックは耳狙って！」

３回。このままペースを把握したい瀬藤選手。そうはさせまいと左手を前に頭とスレスレに前に出てくる芹江選手。・・・、ジャブが出なくなった。おでこにでもよいから当てておきたい右もない。正面に立ち、受けと止めるような格好になる。クリンチ際、手を出すのは芹江選手の方だ。



中盤戦。一進一退ながら瀬藤選手には見栄えが良くないラウンドが続く。頭だろう。珍しく鼻血も出した。明らかに芹江選手の土俵で戦っている。十分な抵抗をした末にであるなら仕方ないが、そうではない。

コーナーへ帰った瀬藤選手にいきなりヒルマ先生のビンタが飛んだ。やはり今日は入れ込んでいる。インターバル中、長い指示？が続く。しかし、選手には短い言葉で要点、次のラウンドでする事を伝えなければならない。



相変わらずの展開が続く。ポイントは行ったり来たりだろう。このままでは勝利は見えない。大竹マネジャーはある程度までチーフセコンドに試合を任せる。自身はラウンド数による試合の流れを把握しながら。今日は勝たなければいけない試合だ。

「瀬藤、チャンピオンなりたいんだろ。お前、自分のボクシングやれよ。ジャブ、ワン・ツー、左ボディだよ。いいか、試合で練習だ」

これまでのヒルマ先生なら、大竹マネジャーの指示を黙って聞き、「いいか瀬藤わかったな」で結んでいた。殊勲の下田戦、負けはしたが木村戦でも。しかし、この夜は自分の言葉をやめない。指示はあきらかに具体性に欠けていた。



小堀ＶＳ松崎の日本タイトル戦。前半戦も終わろうかという頃、思いの他当る松崎選手のパンチに、萩原先生は「打ち合っても大丈夫だ」と指示を出したが、次の回元気になったのは小堀選手だった。

「萩ちゃん、自分のボクシングさせた方がいいよ。足使ってジャブ」

打ち負ける松崎選手を見やりながらのアドバイス。

上体が右に傾いた芹江選手に耳を狙った右フックがヒットする。刹那、頭が左に戻る。

「左ボディ。強いの！」

赤コーナー下に陣取る金平会長も一環して「左腹強いの！」と叫び続ける。

「ポイント、わかんないよ」



７回、芹江選手は力を振り絞って出て来た。最終回は瀬藤選手も、力には力。正面から押し返す。噛みあわぬ展開が続いた中、試合終了のゴング。

「アッ〜、せっかくの好カードをこんな試合にしちゃって、瀬藤」(~~)

互いの応援団のボリュームが大きかったのが幸いしたが、試合そのものは見栄えが良くないものでした。判定は難しい。１０−１０が二つあれば引き分けもあるだろう。だが、ジャッジ３者は揃って７７−７６の２対１。

「勝者、青コーナー芹江」

団代行、芹江選手が感激の態で赤コーナーに来る。

「おめでとう！」

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敗者に言葉はない。

「ご苦労さん」

何気に言葉をかけた金平会長だが、あわてて言葉をつなげた。

「今日はな」

会長もあれこれと言わない。それが何なのかは、わかっているから。重苦しい雰囲気が漂う。

「わかってるだろう瀬藤。あれじゃ木村戦と一緒だよ」

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先にも触れたがこの試合はどうしても勝ちたかった試合である。色んな意味で・・・。

「悔しいなァ」

帰宅後、瀬藤選手引退を示唆との情報が入る。デビュー９年。キャリア３７戦。２９歳。再び世界を目指す坂田健史（協栄）選手とは同学年。今日は坂田選手も珍しく応援に駆けつけていた。

「夢はかなうもの」

今、瀬藤選手には、坂田選手のこの言葉を捧げたい。坂田選手も一度は明らめかけた夢。６年前の涙の決意。思い起こせよ！

「ごめんね。ごめんね〜」(~~)

Ｕ字工事 も１２年かかった。

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実に難しかったような、０９協栄OB会クイズ。それでもピタリとあててしまうボクシングファンがいるとは脅威です。

「誰だあれ？」OBでもわからないほどの変わり様だった選手もいました。(~~)



誰でも知っている元世界王者渡嘉敷勝男氏は論外として、一番難しかったのが中央の坊主頭の人。私やトカちゃんとは同学年になりますが、アマ出身のエリート選手だった彼の名は・・・。


野島選手との３度目は日本王座を賭けての対戦。

渡辺陸雄。好センスのＬフライ級サウスポーです。先代会長は大いに期待したものでした。野島嘉章（Ｐ堀口）選手に初黒星を喫してからは、大スランプに陥ってしまいプロでは大成出来ませんでしたが。


元同僚トーレスとも戦った渡辺選手。

協栄ジムから故郷八戸に帰り、八戸ジム所属選手としてそのリングキャリアを閉じました。この移籍によって戦うハメになったのが、一番左の選手です。そう、この人も難しかったようです。

無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。このヒント、答になっちゃうんですが、正解は長内秀人氏です。

トクホン真闘ジム佐々木会長のスパルタで鍛えられ、その将来を大いに嘱望されていた、日本フライ級１位池田和弘選手と対戦した長内氏はノーランカー。当時のＢクラスランキングにも名前が見当たらない程。

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しかし、この試合で長内選手は大番狂わせを演じる。８４年５月２２日後楽園ホール。試合開始から池田選手が倒しにかかる。２回までロープにつまり危ないシーンが何度もある。しかし、ピンチの都度反撃し抵抗するノーランカー。

パンチはある長内選手。６勝中５つのKO勝ち（４敗）がある。池田選手の強気の攻めは変わらない。だが４回、抵抗する長内選手のパンチも当り始めた。そして迎えた５回。池田選手はこの回も、ノーランカーしとめようと出て来た。

ロープに詰めて連打を浴びせる。よく耐えた長内選手は、すかさず反撃。今度は池田選手がピンチ。場内、あれよの大騒動のうちに池田選手はマットに崩れた。立ち上がったもの、既に反撃の力なく、２度目のダウンでテンカウントを聞いたホープ。



当時、長内選手とコンビを組んでいたのは現F・I ジム の福田洋二会長。強気の福田先生の作戦がピタリとはまった試合でした。リング上抱き合う二人の姿は、今でも目に焼きついています。

左から２番目。某公園で○○になってしまい(~~)坊主頭になったばかりの、元日本ライト級王者大山　鋭二選手。後の世界王者六車卓也（大阪帝拳）選手の持つ、日本Sバンタム級王座挑戦では、敵地であるにもかかわらず引き分け。これは惜しかったです。今は協栄ジムでトレーナーとして活躍中。

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渡辺陸雄選手とトカちゃんにはさまれている選手。この人も難しかったようです。（なんだか全部？）

亀田昭雄選手を筆頭とする栃木グループの一人は、渡辺守朗選手。今は、「フィリピンでジムを持ちたい」のだそうです。「パッキアオみたいなのたくさんいるんだから」(~~)


田名部ＶＳ渡辺

尾崎富士雄、田端信之、田名部雅寛選手ら後のチャンピオンと激しい戦いを繰り広げました。田名部選手との試合では、スタンディングダウンを奪い、あわやの場面も作りましたが残念でした。打たれ脆いがパンチは抜群に強かった選手でした。

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一番右は、多田浩幸選手。相変わらず小さい多田氏。ミニマム級があったら面白かった。(~~)先代会長が渡嘉敷選手より期待していたのは事実で、具志堅選手王座陥落後のタイトル後継者の筆頭でした。


ついに無冠で終わった多田選手。

世界挑戦資格を得る為に日本王者伊波政春（カワイ）選手へ挑戦。これに敗れると、僅か３週間後に韓国で　金　龍鉉の持つOPBFタイトル挑戦。これも失敗に終わってしまいましたが、当時の先代会長の頭にはトカちゃんの頭はなかった。(~~)

２ヵ月後、後楽園ホールで世界３位金とのノンタイトル戦のチャンスを掴んだ渡嘉敷選手。先代会長にとって、自前のオプション消化の為に最後のチャンスだった。

「会長は行くなって言ってるけど、俺は行くよ」


試合後の渡嘉敷一家。右端は私。(~~)

強気の男は、実力以上のものをこの試合で出した。まだまだスタミナに不安があった渡嘉敷選手は、終盤ガス欠になりながらも持ちこたえ、大金星を挙げている。この勝利から彼は変わりましたね。そう、欲がはっきりと出てきました。いい意味の。

正解者の皆様には、お約束通り坂田健史選手と佐藤　修　氏のサイン入りミニグローブをプレゼント致しますね。(~~)

毎年一度のOB会。また来年もたくさんの皆さんの参加で盛り上がりたいと思います。この度、正解できなかった皆様。また、チャンスを作ります。ぜひ、トカちゃんになってくださいね。(~~)

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昭和４０年（１９６５年）５月１８日。世界バンタム級タイトルマッチ。チャンピオンは、王座８連続ＫＯ防衛を含む１８連続ＫＯ勝ちを続ける、”最強のバンタム”エデル・ジョフレ（ブラジル）。戦績は５０戦４７勝（３７KO）３分。

挑戦者は日本期待のファイティング原田（笹崎）選手。世界バンタム級の１位にランクされていた。しかし、相手が悪い。原田選手が倒されたジョー・メデル（メキシコ）の挑戦も軽く一蹴しているジョフレ。

専門家の予想は、「ジョフレが何回で原田をＫＯするか？」で一致。誰もが疑問を挟む余地がない。チャンピオンと世界１位は、それほど実力差があると見られていた。



”ジョフレは観光旅行をかねての来日”。この新聞報道に怒ったのは、２２歳の挑戦者。

「あんなに練習した俺が負けるはずない。ジョフレだって同じ人間だし、同じウェートだ」

試合開始のゴングがなるやいなや、若い挑戦者は無敵のチャンピオンに襲い掛かる。幾度かのピンチはあったが、クリンチでしのいだ挑戦者。そのスタミナは１５回まで切れる事なく試合終了。大金星を挙げた。



昭和４０年。日本国内で行われた世界戦は、この試合が初めてであり、１１月、原田選手の初防衛戦が開催されたのみである。海外挑戦は、小坂照男（帝拳）選手が比国でフラッシュ・エロルデ（比）のＳフェザー級王座へ挑んだ一戦のみ。世界タイトルの重みが違った時代だ。

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時を経た平成１４年（２００２年）５月１８日。佐藤　修　（協栄）選手は２度目の世界挑戦を迎えた。挑む王者は無敗のＷＢＡ世界Ｓバンタム級王者ヨーダムロン・シンワンチャー（タイ）。

３ヶ月前、２８戦のレコードに全て白星が並ぶＷＢＣ世界Ｓバンタム級王者ウィリー・ホーリン（米）への挑戦は、３回たて続きに２度のダウンを奪われ、誰もが万事休すと感じたが・・・。いや、挑戦者自身も勝負をあきらめかけていた。



「修、目が死んでたよ」(~~)

心は折れかけていた。

「大丈夫。まだ取り返せるから心配するな！」

この一言で開き直った挑戦者は、以降王者を窮地に追い込む戦いを見せる。これは普段の豊富な練習量、幾度と繰り返されてきた地獄のハワイキャンプに裏打ちされたスタミナと精神力の賜物だ。原田選手ではないが、「あれだけやって負けるはずがない」ほどの練習はして来たと自信を持って言える。



しかし、結果は無情の引き分け。「自分は厚かましいかもしれないけど、勝ったと思います」

僅か３ヶ月のインターバルでの世界最挑戦。日本のリングにもお馴染みのヨーベル・オルテガ（ベネズエラ）を破って世界王座に就いていたヨーダムロンは、２８戦２７勝（１２ＫＯ）１分。

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高校時代からボクシングに手を染めているとはいえ、「名護とか西岡にブッとばされてた」程度。(~~)派手な戦歴等何もなかった佐藤選手。

「不器用だよ、修ちゃんは。アイツにもの教えるのは大変だよ。なァ〜、ハルク」(~~)



しかし、真面目に毎日コツコツと、同じ事の繰り返しに腐る事無く励んで来た。今は、勝負の時である。そしてその武器は、”ボディブロー”。

「佐藤は、ボディブローだけでここまで来た選手だから」

試合前にこう公言してはばからなかった大竹マネジャー。強烈な左ボディブローを覚えた事で、佐藤選手はランキングを駆け上がって来た。

そして試合を決めたのは、大竹マネジャーの予言通り左ボディブロー。上から下への左フック・ダブル。だが、マガジン誌には、それはわかるが、「その手立てはあるのだろうか」と揶揄されていた。

「ふざけるな！」



世界王者ヨーダムロンは、大の字に崩れ落ちピクリとも動かない。絶叫する新チャンピオン。遠くで見つめる大竹マネジャー。全く普通の子が世界の頂点を極めたのだ。普段無口なハルクだが、この日は冗舌だった。



「僕が協栄で９人目の世界チャンピオンになりました・・・・」

３年前に逝去されていた先代会長への叫び。

「カポネ（先代会長）も、ビックリしてると思うよ。修が世界チャンピオンになったんだから」(~~)


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なんてことない普通の好青年が世界王座に就いた原動力は、地味な練習から培わされたもの。練習第一、チャンピオンになりたい気持ちを継続した毎日の積み重ねが、大一番に挑む挑戦者に「自分を信じて戦う」という強い気持をもたらした。



「面白くないと思うよ。練習以外、何やってるかわからないけどね」

私生活には一切タッチしない主義の大竹マネジャー。だからこそ選手の自主性がものをいう。やれば結果は付いてくる。「うそをつくなよ」でありますが。(~~)

「引退してからでもやれる事は今は我慢。自分で決めた事ですから」

「世界チャンピオンだった時、僕は幸せだったんです」(~~)

”世界一へ一心”。普通の子チームの後輩、坂田健史（協栄）選手も、心一途な毎日を送っています。自分を信じて頑張ろう。★坂田健史再起第１戦・６月１４日（日）後楽園ホール"チケット"・サイン入り・ミニグローブプレゼント中！

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１３日の後楽園ホールで行われた、WBA世界Sフライ級１１位亀田大毅（亀田）ｖｓWBA世界ミニマム級１３位ブンブン東栄（一力）戦を、一時帰国中の世界中を飛び回るボクシングカメラマン・山田純夫氏 が、リングサイドから撮影。

見えないところが見えて来ます！

「いや〜、何で知ってるのか、僕になんか兄弟の方から挨拶されてビックリしましたよ」(~~)

「やっぱり世界中回ってるの知ってるからじゃないですか」(~~)

試合を前に、不慮の事故で亡くなられた元OPBFフライ級王者小松則幸（Gツダ）氏の追悼セレモニーが、しめやかに執り行われた。



比国出身の輸入選手東栄は、亀田家のスパーリング・パートナーとして来日経験がある。両選手、知ってる間柄だけに、大毅選手は組み易しと考え、東栄選手はチャンスと考えるだろう。

階級差がなかったら判定は逆になっていたかもの声も上がったこの試合。両選手、必死の戦いでした。

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お馴染みの弁慶スタイルで入場の大毅選手。



ゴングを前に気合十分の東栄選手陣営。



選手ばかりでなく、リングアナウンサー氏も気合入ってます。(~~)

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試合開始。ジワジワと前に出る大毅選手。それにしても腰回りに無駄な肉が一つもないのは凄い。



東栄選手も反撃。簡単に引き下がる気はない。



赤コーナー下には、一家の総帥史郎氏が控える。



大毅選手のペースで試合は進むが、東栄選手の攻撃に守勢に回るシーンも。



青コーナーセコンド陣も必死のサポート。弱気な姿勢はない。



勝手が違う。赤コーナー大毅選手も必死の形相。兄興毅選手も真剣だ。


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長いリーチを活かした東栄選手の右パンチ。６回、大毅選手は鼻血をにじませる。しかし、ペースは譲らない。



左アッパーが大毅選手の薄いボディを捕える。



大毅選手。この日効果的だったのはノーモーションから放つ右ストレート。



最後まで闘志衰えずの東栄選手が試合を盛り上げた。



終盤戦、両選手必死の攻防を繰り広げる中、試合終了のゴング。判定は９８−９４（２者）、９９−９４の３−０で大毅選手が勝利。



福地レフェリーの笑顔をしり目に、大毅選手は勝利にも浮かない顔。しかし、確実に実力はアップして来ている。

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TVインタビューでもニッコリ爽やかとはいかない。後ろで興毅選手も普通の表情。本来は真面目な兄弟なだけに、自然と表情にそれが出る。



試合後、史郎氏は「海外に行けばプロモーターライセンスも持っている」と、爆弾発言。JBCのセコンド陣への注意（タオルで風を送る）に対しては、「これだから日本はいかん」と不快感を表した。

６月２７日。メキシコで興毅選手の暫定王座決定戦が行われれば、３兄弟そろい踏みもありと発言の史郎氏。２６日、デンカオセーンｖｓ久高戦開催後のWBA裁定を待っての事となりそうですが・・・。

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★０９協栄ジムＯＢ会クイズ　　この６人の元選手の名前を左から順番にお答え下さい。・正解者８名出ました！(~~)・締め切り５月１７日・ファイトです！


★０９協栄ジムＯＢ会クイズ　　この６人の元選手の名前を左から順番にお答え下さい。左から４番目の選手が難しいでしょうか。ランキングにこそ入りませんでしたが、後の日本王者とダウン応酬の激しいファイトを繰り広げＴＶ放映されています。余りの変わりように（人の事は言えませんが）(~~)だいぶ難しいようです。一番最後に”ヒント”付けときます。(~~)

【０９協栄ＯＢ会クイズ・ご応募はこちらから】

正解者の中から１０名様に、元ＷＢＡ世界Ｓバンタム級王者佐藤　修　氏と、坂田健史選手の二人のサインがそれぞれ入ったEVERLASTミニグローブ・ペアセットをプレゼント。正解者多数の場合は抽選とし、漏れた方にも何か考えます。(~~)

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【ヒント】　写真と結び付けてくださいね。(~~)
・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
・無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。
・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

WBAは０９年４月度のランキングを発表。月間MVPは、佐藤幸治（帝拳）選手を降し５度目の防衛を果たしたフェリックス・シュトルム（独）。優秀選手は、Sバンタム級スーパー王者のセレスティノ・カバイェロ（パナマ）。


シュトルム。

フライ級。前回４位坂田健史（協栄）選手と、５位ラタナポン・ソーウォラピン（タイ）のランキングが入れ替わった。ラタナポンは、昨年８月伏兵リチャード・ガルシア（比）によもやの敗戦。PABAタイトルを手放した。WBAランキングも３位から一気に圏外へ。勝ったガルシアは未だWBAノーランク。（C１２位）

一月半のインターバルの後６回戦で再起すると、今年２月来日。大阪で小松則幸（Gツダ）選手と対戦。アッと驚く１ラウンドTKO勝利をあげた。そして５月７日、日本ではお馴染みの噛ませ役ウッド・パエス（インドネシア）を軽く３回KO。PABA王座に返り咲いた。間もなく３５歳の世界４位ラタナポン。リカルド・ロペスに挑戦したのは００年１２月の事だった。

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前回１０位ドリアン・フランシスコ（比）は、Sフライ級１０位へ移り、変わってヘスス・ヒメネス（メキシコ・C３位）が１０位に入った。２５勝（１８KO）５敗。２５歳。身長１７１センチの長身サウスポー。６月２６日、６位サンチャゴ・アコスタ（亜）相手にWBC同級ラテン王座防衛戦を予定。これに勝てばAでも上位に喰い込んで来そうですね。

ミニマム級。王者ローマン・ゴンサレス（ニカラグア）挑戦が決まった高山勝成（真正）選手は１位へ躍進。OCマーク付きの指名挑戦者となった。黒木健孝（ヤマグチ土浦）選手は２位。

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ゴンサレス。

Lフライ級。暫定王座決定戦出場予定のファン・ランダエダ（ベネズエラ）と、PABA王者ビサヌ・ポーノブナム（タイ）のランクが入れ替わった。PABAパワーというかタイパワー。凄いですね。暫定王者も決まりそうなこのクラス。ビサヌにも挑戦のチャンスが回ってきそうです。

Sフライ級。１位ウーゴ・カサレス（メキシコ）にOCマークはない。だが、６月２７日空位のWBA同級フェデレーション王座決定戦出場（対戦相手未定）が決まっており、カサレスがこれに勝てば指名挑戦の権利を得るだろう。河野公平（ワタナベ）選手４位。亀田大毅（亀田）選手は９位にアップ。

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１年試合を遠ざかっているアレクサンデル・ムニョス（ベネズエラ）は５位後退。今の所試合予定はないようである。名城選手V２戦の相手はムニョスと決められているとの話を聞いていたが、どうなんでしょうか？

バンタム級。３位につけていたサーシャ・バクティン（沖縄W）選手は５位に後退。正規王者アンセルモ・モレノ（パナマ）とのリマッチは１−２の惜敗だった前回１位ウラジミール・シドレンコ（ウクライナ）は２位。３度目の対戦は簡単には行かないようです。

３位にクリスチャン・ミハレス（メキシコ）。暫定王者ネオマル・セルメニョ（ベネズエラ）とのダイレクトリッマッチが予定されるミハレスは、今度が正念。サーシャ選手とランクが逆転したのは、PABA王者タブティンダーン・ナラチャワット（タイ）。４月地元でWBCアジア王座を獲得しているが、ランク外相手に２−０判定勝利にとどまっていた。サーシャ選手は試合間隔が空いた事が痛かったようです。

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Sバンタム級。１位プーンサワット・クラティンデーンジム（タイ）が暫定王座決定戦で勝利し暫定王座へ。１位は空位。２位にラファエル・マルケス（メキシコ）。木村章司（花形）選手が８位に上昇。

フェザー級。このクラスも１位ユーリオルキス・ガンボア（キューバ）が暫定王座に就き１位は空位。１位空位で暫定王者は、なんともおかしい。正規王者クリス・ジョン（インドネシアとのダイレクト・リマッチが決まっているロッキー・フアレス（米）が２位。

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ガンボアｖｓロハス。

ガンボアに敗れたホセ・チェオ・ロハス（ベネズエラ）は６位にとどまっている。　榎　洋之（角海老宝石）選手８位。日本ランカー　李　冽理（横浜光）選手との対戦は楽しみですね。



Sフェザー級も１位は空位。王者ホルへ・リナレス（帝拳）選手に強敵は見当たらない。内山高志（ワタナベ）選手が７位にアップ。矢代義光（帝拳）選手は１２位。

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リナレス。

ライト級。スーパー王者ファン・マヌエル・マルケス（メキシコ）は、フロイド・メイウェザーｊｒ（米）とのビッグマッチに挑む。正規王者パウルス・モーゼス（ナミビア）は、１月の載冠戦以来初防衛戦スケジュールが聞かれない。１位は空位。７位に前王者小堀佑介（角海老宝石）選手、１１位三垣龍次（M・T）選手、１３位に嶋田雄大（ヨネクラ）選手。

ミドル級。王者フェリックス・シュトルム（独）は７月１１日６度目の防衛戦を予定。挑戦者は欧州王者コレン・ゲボル（アルメニア）。最新ランキングでは２位ながら、OCマークが付いた。

軽量級PABA王者のタイ勢躍進。暫定戦狙いなんでしょうか。Sバンタム級スーパー王者カバイェロは、フェザー級暫定王者ガンボア挑戦を希望している。スーパー王者が暫定挑戦では、ちょっとカッコ付かないように思いますが。スーパーも暫定もイコールなんでしょうねェ。(~~)

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【ヒント】　写真と結び付けてくださいね。(~~)
・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
・無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。
・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

過日、読者の方から”仮想対決２０番勝負”なる小冊子が送られて来た。表紙はファイティング原田、エデル・ジョフレ、ルーベン・オリバレスのサイン入り写真で飾られている。そして、メンバーにはオリバレス、元世界１位ジュサス・ピメンテルの名前も。

仮想対決２０番勝負。１５Ｒ制、当日計量、中立国での開催。主な対戦を拾ってみると。

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・海老原博幸ｖｓ具志堅用高。・大場政夫ｖｓ渡辺二郎。・高橋直人ｖｓ畑中清詞。・ロイヤル小林ｖｓダニー・ロペス。・浜田剛史ｖｓコンスタンチン・ジュー。・輪島功一ｖｓ竹原慎二。・村田英次郎ｖｓ辰吉丈一郎。・鬼塚勝也ｖｓ川島郭志。

・ルーベン・オリバレスｖｓカルロス・サラテ。・ミゲール・カントｖｓリカルド・ロペス。・ジョー・フレージャーｖｓマイク・タイソン。・ウィルフレッド・ゴメスｖｓナジームハメド。・カオサイ・ギャラクシーｖｓユーリ・アルバチャコフ。・ロベルト・デュランｖｓアーロン・プライヤー。・シュガー・レイ・レナードｖｓフェリックス・トリニダート。

凄いカードばかりです。予想も難しいですね。(~~)



海老原ｖｓ具志堅。５−３で海老原選手。海老原選手はタフ。KO負けは生涯１度もない。顔を腫らしたのもラストファイトのビラカンポ戦のみ。パワーでも勝り、Lフライ級上がりの具志堅選手をKOするが、具志堅選手のスピード、コンビネーションを買うの意見を上回った。ウ〜ン、確かに。

大場ｖｓ渡辺。５−３渡辺選手。大場選手の直線的フットワークを、老獪な渡辺選手が縦横自在のフットワークで打ち合いを避け右フックを狙う。気迫の大場選手を渡辺選手が小差で交わす。ウ〜ン、これも確かにです。



ロイヤル小林ｖｓダニーロペス。６−２でロペス。２回までに小林選手がダウンを奪うもロペスをKO出きず、中盤ロペスの強打が爆発。でなければ、耐え続けた小林選手は終盤顔を腫らし棄権する。しかし、小林選手の前半KO勝ちに全財産を賭けるとの意見あり。

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浜田ｖｓジュー。６−２でジュー。ジューの右ストレートが、サウスポー浜田選手には大いに有効。接近戦にはならず、防御感の良いジューには浜田選手のパンチは当らない。アルレドンド戦の再現を願う声もあり。

輪島ｖｓ竹原。６−２竹原選手。曲者輪島選手が正統派竹原選手をかき回すとの意見を、竹原選手の体格、そしてジャブ、右ストレートが輪島選手を上回るが退けた。輪島選手は接近できてもジャッジの印象が悪い。長身の足長おじさんカーターとは１勝１敗。際どい勝利であった輪島選手である。

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村田ｖｓ辰吉。４−４。世界挑戦２度引き分けの村田選手。序盤辰吉選手のスピードにとまどう村田選手は、中盤から反撃。左ガードの甘い辰吉選手に得意の右を決める。辰吉選手勝利予想は、その過程が大きく異なる。その資質が買われている様子。

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カントｖｓロペス。７−２。芸人カントもボクシングのうまさではひけを取らないロペスに脱帽。ウェートの差もカントの非力に助けられ、攻撃力のあるロぺス有利でまとまる。



ゴメスｖｓハメド。６−２でゴメス。序盤戦を乗り切れば１５回戦を経験しているゴメス有利。だが、ハメドが序盤戦一瞬の隙を突くという意見もあり。

カオサイｖｓユーリ。６−２カオサイ。ウ〜ム、階級の差でしょうか。ユーリの右がズバリと決まればチャンスはあるも、カオサイのボディ攻撃中心のアタックで後半は苦しい戦い。ユーリのサウスポー嫌いも災いする。

デュランｖｓプライアー。８−０でデュラン。さすが王様デュラン。喧嘩ボクシングでは絶対負けない。プライアーはかつて受けた事ないプレッシャーの中での戦い。デュランの右から左ボディでジ・エンド。何か噛み合いそうですねこの二人。確かにデュランがプライアーに負ける姿は想像出来ません。

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さすがに理屈にかなった予想となっています。アクシデント発生を警告する意見もあり、とても愉快な予想集となっています。ありがとうございました。

さて、ボクシング・ワールド誌が今月号で休刊との事。これも昨日、ファンの方からの情報で知りました。驚きです。最近マガジン誌も良くなって来ましたが、専門誌対決ではワールド支持が多いように思います。

「頑張ってほしいなァ」

夜遅く、山田純夫氏＝前田編集長のラインから情報収集。前田編集長、「継続の方向で考えています」との由。

活字好きの日本人であるが、出版業界も厳しい。特に雑誌の廃刊が目に付きます。しかし、その一方で地味ながら長い歴史を数えている専門誌もある。頑張ってほしいボクシング・ワールド。応援します！ず〜っと買ってますよ！

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・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
・無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。
・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

２６日（火）に迫った中国・上海市で行われるWBC世界フライ級タイトルマッチ。チャンピオン内藤大助（宮田）選手に、中国人挑戦者ＷＢＣ同級１０位　熊　朝忠が挑戦する。

試合会場は市内にある廬湾体育館。市内からは行き易い場所だそうです。収容人員３５００人程度で、主にバスケットボール会場等に使われているようです。試合開始は１８時３０分予定。入場料金は次の通り発表されている。

A席１，８００元（約２万７，０００円）、B席９８０元（約１４，７００円）、C席７８０元（約１１，７００円）、D席５８０元（約８，７００円）、E席３８０元（５，７００円）、F席１８０元（２，７００円）、G席１００元（１，５００円）。

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挑戦者　熊　は、ベトナム国境に近い雲南省文山チワン族ミャオ族自治州出身で、少数民族のミャオ族（苗族）である。今年２７歳、中国でもほとんど無名の挑戦者は、ボクシングキャリア３年に満たない。2007年に受け取った7000元（約11万円）のファイトマネーは、一家の総収入に匹敵するという。果たして、どんな試合を見せてくれるのか？

一方、チャンピオンの内藤選手は絶好調。海外防衛、そして節目の５度目の防衛戦へ向け、準備万端といったところ。

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差し迫った、”史上初！日中世界戦” 。上海までは僅か２時間余りのフライト。内藤選手応援旅行をご検討の皆様に、中国旅行専業の日中平和観光㈱ さんから、観戦個人旅行（エアー＋ホテル＋観戦チケット）情報をお知らせします。

２泊３日の個人旅行は２名１室（三ツ星クラス）利用で、価格は５５，１６０円（諸税込・空港送迎付・チケットG席）から。詳しい情報をご希望の方は、こちらへへメール 。または、営業二部　角田正行氏　03-5822-3507 まで。申し込み受付は２２日（金）までです。私とは長いお付き合いの角田氏。きっと、ボクシングファンの皆様のお役に立ってくれると思います。


入場を待つ韓国ファンの列。凄い！

半日感情が根強い中国。日本からの応援団は内藤選手の大きな励みになる事でしょう。私が経験した二度の韓国世界戦。８４年８月の　張　ｖｓ渡嘉敷、８６年６月の　柳　ｖｓ喜友名。どちらも会場は大観衆で埋まり、地元のチャンピオンへ大声援。まさに耳をつんざくという言葉がぴったりと当てはまります。

こちらのパンチがガツッっとヒットしても、不気味な静けさだけが漂う体育館。そんな中、日本から来てくれた応援ツアーの皆様の声援は心強いばかりでした。


ストップの瞬間！

渡嘉敷選手は、「KO以外勝てない」を実行に移しました。会場の雰囲気に呑まれるという事はなかったですね。しかし、１ラウンドのダウンであせってしまったのは事実。終了ゴングも聞こえないほどの大歓声。レフェリーが両選手を分けた時は、「エッ、ストップかよ」と、一瞬勘違いしたほどです。



９回唐突に試合はストップされてしまいましたが、あの雰囲気の中ではレフェリーも判断が難しくなるでしょうね。勝利を告げられたチャンピオンは、キャンバスにへたり込んでしまった。抗議する間もなかった。

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喜友名選選手。試合前トイレでばったりチャンピオンに遭遇。「あいつ、おれの事にらみつけて来ましたよ」と、闘志を掻き立てていた。しかし、ウォーミングアップもつかの間。聞かされていた時間よりも３０分も早い出番を告げられる。

余りに突然の事だったので、私はバケツ持ってちょっと迷子状態。人の嵐で入場通路がふさがれていたんですね。あせりました。(~~)

初回。喜友名選手チャンピオンの左フック一発で尻もちダウン。すぐに立つ。ダメージはない。だが、場内は大変な騒ぎ。これですっかり冷静さを失ってしまった。雰囲気に呑まれたままラウンドが進む。中盤必死に立て直したが、１２回ついに力尽きタオルが投入された。



この２試合。試合は大変な好試合。試合後は、熱狂した韓国観衆も大健闘の日本人選手に、暖かい拍手を送ってくれました。

”国民の期待”一転、ヒール（悪役）として上海へ乗り込む内藤選手。その強さ、内藤選手の持つキャラクターで、試合後は中国人観衆から尊敬の拍手を受ける事を期待したいですね。

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世界ヘビー級タイトル２５度連続防衛の記録は未だ破られていない。世界記録保持者ジョー・ルイス（米）は９５年前の今日、米アラバマ州ラファイエットで産声を上げた。

「ジョン・ルイチュじゃ、洒落にならないですよねェ」(~~)

ボクシングファン歴３０年のジョー・ルイチュ さんに、素朴な疑問をぶつけてみた事がある。(~~)

「そりゃ、まずいですよ〜」(~~)

１１年間世界王座に君臨した”褐色の爆撃機”ジョー・ルイス。。生涯戦績は７０戦６７勝（５３KO）３敗。


ジョー・ルイス。

１９３６年６月、ドイツの誇るヘビー級マックス・シュメリング（元王者）に１２回KO負け。プロ入り初の黒星を喫したルイスであるが、その１年後、”シンデレラマン”ジェームス・ブラドック（米）を８回KOに降し、世界ヘビー級の王座を獲得していた。しかし、ルイスは復讐の念にかられていた。

「シュメリングに勝つまでは、本当のチャンピオンじゃない」

ドイツでは、シュメリングがルイスをKOしたニュース映像が映画館で流され、大きな喝采を浴びていた。

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１９３８年６月２２日。ルイス４度目の防衛戦は、宿敵シュメリングを迎えることになった。ニューヨーク・ヤンキースタジアムは、７万人を超える大観衆で埋まる。

時の大統領ルーズベルトは、ルイスをホワイトハウスに招待し、直々に激励するという力の入れよう。。

「敵国ドイツを打ち負かすためには、君のような筋肉が必要なのだ」

一方、シュメリングにはナチス・ドイツ率いるヒトラー総統から必勝命令が下されていた。

「アメリカのボクサーを叩きのめせ！」

米国ｖｓドイツ。政治的緊張の中での戦い。ニューヨークの街が反ナチスのデモ隊で埋め尽くされる中で、国家の威信を掛けた世紀の一戦は行われた。第２次世界大戦が勃発し、ヨーロッパが戦火に包まれるのはこの試合の翌年９月の事である。ドイツがアメリカに宣戦布告するのは１９４１年、日米開戦のすぐ後の事。

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さて、いよいよ世紀の一戦のゴングが鳴らされた。復讐の念に燃えるルイスが、試合開始早々から仕掛ける。アッというまにシュメリングをマットに転がしたチャンピオン。だが、ドイツの誇りもすぐに立ち上がる。



なおも追撃のルイスは、シュメリングに休む間を与えない。再び右を直撃させダウンを奪う。しかし、ここも立ち上がるシュメリング。簡単に負けるわけには行かないのだ。

懸命に防戦するシュメリングをルイスの左フックが襲う。またもや度マットに崩れるシュメリング。３度目のダウン。挑戦者コーナーからは、「もはやこれまで」とタオルが投げ入れられた。しかし、レフェリーアーサー・ドノヴァンはこのタオルを蹴り返しカウントを続ける。



初回僅か１２４秒。ルイスの圧倒的KO勝ち。シュメリングは直ちに病院に運ばれた。この勝利でチャンピオンとしてのプライドを満たしたルイスは、名王者への道をたどって行く。大きなターニング・ポイントとなる勝利。

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米デトロイトには、ジョー・ルイスの名を冠したアリーナがある。上原康恒（協栄）選手が、サムエル・セラノ（プエルトリコ）をたった一発の右フックで眠らせたのは、この会場だ。

ルイスと田辺宗英初代コミッショナー。

１９５１年（昭和２６年）、ロッキー・マルシアノ（米）とのラストファイトに敗れたルイスは来日する。米軍慰問の為である。１１月１８日、アマ６選手を相手にエキシビションを行ったルイス。これは、後楽園球場で開催されている。

１９８１年４月１２日逝去。ボクサー時代の偉大な功績からワシントンのアーリントン国立墓地に埋葬される栄誉を得た。シュメリング戦の勝利は、多くの米国民に勇気を与えた。

ジョー・ルイス。世界タイトル２５連続防衛。この偉大な記録を塗り替えるボクサー、いや真の国民的ヒーローたるボクサーは、いつ現れるのだろうか。

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WBC世界バンタム級王者長谷川穂積（真正）選手の９度目の防衛戦が決まった。挑戦者は同級４位ネストール・ロチャ（米国）。日本にもお馴染みルディ・エルナンデストレーナーとコンビを組むロチャは、２１勝（７KO）１敗の２６歳。身長１７０センチのオーソドック・スタイル。



世界戦発表を前にランキングは１２位から４位へ一気にアップ。

「落とす理由がなければ、上げても不思議ではないですよ」

「でも、上がる理由はありませんよ。だって、試合してないんだから」

１位マリンガ１回、２位バルデス２回、７位ファッシオ２回と、３連続前半KO防衛中のチャンピオンを前にすると誰が挑戦者でも、大きく見劣るのは仕方ない。今度も長谷川選手の豪快なKO防衛が期待出来ると見る。怖いのは油断だけですね。

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１９９０年ワールド・ボクシング誌では、過去来日した世界チャンピオンのオールタイム・ランキングなるものが発表されている。黄金のバンタム級１位は、文句なくエデル・ジョフレ（ブラジル）。過去のバンタム級王者の中でもズバ抜けた評価を得るジョフレ。ボクシング生涯、敗れたのはファイティング原田選手にだけである。


エデル・ジョフレ。

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昭和４０年５月１８日。ファイティング原田（笹崎）選手の挑戦を受ける為来日したジョフレの戦績は５０戦４７勝（３７KO）３分。世界バンタム級タイトルを８連続KO防衛中。その中には原田選手のライバル青木勝利（三鷹）選手の挑戦を、見事なボディで倒した試合も含まれ、予想は圧倒的にジョフレ有利。

★動画・ジョフレ３回で青木をKO（朝日ニュース昭和映像ブログ）



しかし、「相手も同じ人間」という原田選手の根性の前に、難攻不落のジョフレ城も陥落した。家族同伴で来日したジョフレは、全く原田選手を舐めていたのだろう。しかし、それだけの自信があって当然の８連続KO防衛である。

２位は怪物ルーベン・オリバレス（メキシコ）。昭和４６年１０月、金沢和良（アベ）選手と死闘を演じたオリバレは、６５勝（６０KO）１敗１分のレコードを引っさげ来日。この１敗もカットによるTKO負けで、その借りはすぐに返していた。


ルーベン・オリバレス。

２年前、メキシコでの対戦はあっさり２回TKOで敗れていた金沢選手。これがオリバレスに過信が芽生える絶好の材料になたったであろう事は、ボクシング史においては珍しくない。

一方の金沢選手も会長との折り合いが悪く、練習不足状態。試合をキャンセルするつもりでいたら、チャンピオンが来日してしまいビックリしたという中でタイトルマッチを迎えていた。

オリバレスの全盛はこの試合以前だったと思います。昭和４４年５月、東京オリンピック金メダリストからプロ転向したサウスポー桜井孝雄（三迫）選手も、オリバレスには歯が立たず６回TKO負けでした。

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３位はロープ際の魔術師ジョー・メデル（メキシコ）。日本のリングで見せたカウンターの威力は、ファンに強烈な印象を残した。日本人に愛されたメデルは、ラストファイトも後楽園ホール。ロイヤル小林（国際）選手に敗れたリング上で、静かにテンカウントを聞いた。


メデルｖｓ原田Ⅰ。

４位ジェフ・チャンドラー（米）、５位ルペ・ピントール（メキシコ）、６位ヒルベルト・ローマン（メキシコ）、７位カオサイ・ギャラクシー（タイ）、８位マヌエル・アルメンテロス（キューバ）、９位ライオネル・ローズ（豪）、１０位エドモンド・エスパルサ（メキシコ）と続くランキング。

ジョフレ、オリバレスらとどう戦うのか長谷川選手。現代の長谷川選手はスピードでは大きく上回る。しかし、ジョフレの鉄壁のガードを崩すのは至難の業だ。オリバレスとは噛み合いそうな予感だが、一つリズムが狂うと、風車のようなオリバレスの連打の回転にエンジンがかかる。

強い心を持つ長谷川選手。ジョフレの記録を追い抜く９度目の防衛成功を期待します。

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・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
・無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。
・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

１９８８年１０月。ベネズエラ・マルガリータ島で行われた第６７回ＷＢＡ総会は、ヒルベルト・メンドサ（ベネズエラ）会長の４選を巡って紛糾。プエルトリコのルイス・バチスタ・サラス氏とパナマのアルベルト・アルマン氏。３者三つ巴の激しい選挙戦が繰り広げられていた。

よって総会開催地は、メキシコ→プエルトリコ→ベネズエラとめまぐるしく移動。水面下での戦いは激しさを増した。参加人員は６９ヵ国、約３００名。



投票直前になりメンドサ氏の対抗馬と見られていたアレマン氏が立候補辞退。ＷＢＡ会長の座は現職のメンドサ氏とサラス氏の争いになる。しかし、サラス派のコロンビア代表の投票権を巡り、両派は決裂。

サラス派２６人はその場で退場。ＷＢＡ脱退の意向を示した。サラス＆アルマン派は、すぐに新団体ＷＢＯ（世界ボクシング機構）の設立を発表。だが、ＩＢＦに続く第４の団体の前途は暗そうとされている。ボクシング・マガジン誌のランキング欄でも、その他の国、地域チャンピオンと同等程度に扱われていた。

この選挙以降メンドサ色は強まり、現在のＷＢＡがある。暫定乱立、承認料第一主義と見て取れるタイトル承認が目に余る今日この頃。

一方、メンドサ氏の不満分子の集まりで設立されたＷＢＯは、その心配をよそに健全なタイトル戦運営をしている。強いといえる王者を抱える最近のＷＢＯである。

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実力者ＩＢＦ世界フライ級王者ノニト・ドネア（比）は、２階級制覇を賭けて８月２２日サンフランシスコで、ＷＢＯ世界Ｓフライ級王者ホセ・ロペス（プエルトリコ）に挑戦する。興味深い一戦です。

この日はＷＢＯ世界ミニマム級王者ドニー・ニエテス（比）ｖｓ暫定王者マヌエル・バルガス（メキシコ）の王座統一戦に加え、、ＩＢＦ世界Ｌフライ級王者ブライアン・ビロリア（米）も出場する。

Ｌフライ級イバン・カルデロン（プエルトリコ）。Ｓフライ級ロベルト・バスケス（パナマ）に勝ったウーゴ・カサレス（メキシコ）に２勝。フライ級オマール・ナルバエス（亜）は１５度連続防衛中。

バンタム級暫定王者フェルナンド・モンティエル（メキシコ）は３階級制覇。Ｓバンタム級ファン・マヌエル・ロペス（プエルトリコ）は、２５戦全勝２３ＫＯ。同国が生んだ天才パンチャー、ウィルフレッド・ゴメスの再来の声も出ている。

フェザー級スティーブン・ルエバノ（米）もなかなかしぶとい。観客受けする試合を見せるチャンピオンである。４度防衛中。ライト級。ファン・マヌエル・マルケス（メキシコ）は、復帰するフロイド・メイウェザーｊｒ（米）との対戦が決まっている。

Ｓライト級は、統一戦に勝ちながらＷＢＣから王座を剥奪剥されたティモシー・ブラッドレー（米）。ウェルター級はお馴染みミゲール・コット（プエルトリコ）。ミドル級ケリー・パブリック（米）、ヘビー級ウラジミール・クリチコ（ウクライナ）。

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そうそうたる顔ぶれが並ぶＷＢＯ王者達。その歴史は、８８年１１月４日のＷＢＯ世界Ｓミドル級王座決定戦トーマス・ハーンズ（米）ｖｓジェームス・キンチェン（米）戦から始まる。アイラン・バークレー（米）にまさかの３回ＴＫＯ負けを喫していたハーンズは、限界説もささやかれていた。

ピンチヒッター、キンチェンは３週間前に北米Ｓミドル級王座を獲得したばかりにもかかわらず大善戦。４回にはヒットマンをキャンバスに転がし、あわやという場面を演じている。何とか持ち直したハーンズが１２回判定で勝利したが、２−１という際どい判定は、キンチェンに気の毒だという声も聞かれた。

この試合、産声を上げたばかりのＷＢＯの文字はどこにも見当たらない。日本での報道はあくまでも北米タイトルマッチであった。

とにもかくにもＷＯ世界王者となったハーンズの次の試合は、ＷＢＣ同級王者シュガー・レイ・レナード（米）とのリベンジマッチ。しかし、ＷＢＣ世界１位のハーンズがレナードに挑戦するという構図だ。

当時、インドネシアチャンピオンの上に小さく掲げられたＷＢＯ王者達の中には、ヘクター・カマチョ、マイケル・モーラーの名前も見える。

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”ＴＨＥ　ＷＡＲ”は、１万５千人以上の観衆を集めて行われ、ハーンズが２度のダウンを奪うも引き分けに終わる。しかし、大いに稼いだ二人は、３度目の対決にも乗り気だった。観戦した元ミドル級王者マービン・ハグラーは、「２０００万ドル（約２９億円）ならカムバックを考える」と、興味を見せた。

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新興応団体の勢力拡大に伴い、ＷＢＡがマーケットの拡大化で対抗するのは一つの手段だろう。しかし、本末転倒の感である。

主要２団体の時代が、主要４団体の時代に変わった。パッキアオｖｓハットンが争ったＩＢＯ（国際ボクシング機構）も米国に本部があり、近年活動が活発化している。ハーンズがＩＢＯタイトル戦に出場してから１０年。ここも今後１０年、発展の予感がありますね。

ボクシングの主要団体の連立化は望めそうもなく、これ以上はいらないでしょう。しかし、今後１０年入れ替わりもありそうです。現実的にはＡ、Ｃからの独立組ＩＢＦ、ＷＢＯの路線に注目したいですね。

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・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
・無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。
・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

土曜日午後４時。協栄ジム２階道場では前ＷＢＡ世界フライ級チャンピオン坂田健史選手の練習が始まる。シャドー、スパーリング、ミット打ち。練習開始から終了まで、まずもって一つの私語もない、一途な練習でる。

そして同じ時刻。フロアを埋めるのは、広い年齢層(~~)の男女の皆さん。インストラクターの指導によるボクシング教室に通う方々である。



黙々とトレーニングに没頭する坂田選手の雰囲気が伝わるのか、２０人を超す男女達にも私語は聞かれない。休憩時間は、坂田選手の動きに目を見やりながらドリンク補給。

６月１４日（日）韓国王者・ＷＢＯ世界フライ級１４位　金　鎮萬（韓国）相手の再起戦を迎える前王者の心は一つ。

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そう、”世界一へ一心”なのである。

「前より凄いですねェ〜」

過日取材に訪れていた、○○○ジム出入り禁止のスポーツ紙記者氏も感心の態でありました。凄いぞ出入り禁止！(~~)

女性の参加も目立つボクシング教室。１時間のプログラム終了後は、プロトレーナー相手にミット打ち。坂田選手の練習終了後は、２階リングでもミット打ち。



斉藤さん、素直に重心移動させてセンスあるパンチ打ちます。何でもウィービングが好きだとか。



こちら千住さんは、ガンガン前に出て向かって打って来る。かなりの手数ですが、ガス欠はなし。スタミナありますね。素晴らしいです。

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ベテラン年齢不詳の自称（いや大竹マネジャー命名）ロレンソ・パーラは、キャリアの分だけ、厳しいミット打ち。ラスト３０秒はウンウンうなりながら、必死の形相でワン・ツー連打。なかなかいいパンチ打ちます。



そして、昨日初めて聞いたのですが、第１回なでしこファイト（女子スパーリング大会）に参加したメンバーがいるという。次のページに写真がアップされていました。

【０９年４月４６日・第１回なでしこファイト・モンデール銀座ホール】

「ほんとかよ〜。それでどうした？」(~~)

「勝ちましたよ〜」(~~)

「そりゃ良かった。何かご褒美あげなくちゃな。勝ったんだから」(~~)

という事で、大竹マネジャーがピンクのミニグローブを贈呈。(~~)

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上写真は、教室に参加している皆さんで行われた昨年の忘年会。手に持つのは、それぞれ皆さんの名前入りの坂田選手サイン色紙。これも、大竹マネジャーからのサービスでした。

「いつも応援してくれるからねェ」(~~)

「みんな楽しくやってくれればいいよ」(~~)

お時間ある方は、遠慮なさらず見学にどうぞ！

ただし、そうとう熱いです。

「ここはタイか！」

トカちゃんは、怒ってました。(~~)

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パナマの英雄！ボクシング界の王様ロベルト・デュラン。４月３０日自らの名を冠したロベルト・デュラン・アリーナで開催されたＷＢＡスーパー世界Ｓバンタム級＆ＩＢＦ世界Ｓバンタム級タイトルマッチ戦のリング上で、”石の拳”・デュランにＷＢＡからチャンピオンベルトが贈呈された。

パナマが生んだ世界王者が全員が紹介され、リング上にずらりと並ぶ。パナマでは世界チャンピオンになると、生涯年金がもらえるという。



歴代王者達に見守られながらデュランへのベルト授与が行われた。なにやらＷＢＣ調のチャンピオンベルトですね。サイドにはデュランの写真が埋め込まれています。

それはそれは、なが〜い表彰式であったようです。興行の全てが終わったのは。日付けが変わり午前１時近く。パナマの人達はボクシング大好きなんですねェ。(~~)



右端笑顔の人は国会議員になった元フェザー級王者エウセビオ・ペドロサ。この人の１９度防衛記録もデュランの前ではかすんでしまいますねェ。(~~)

スラム街に育ち、１５歳でプロデビューを果たした”石の拳”。ライト級時代のデュランは野性味に満ち溢れた、猛禽なファイターであった。１９７４年３月、一度敗れているエステバン・デ・へスス（プエルトリコ）を１１回ＫＯに降し借りを返した頃がライト級時代のピークか？　

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へススの次にデュランの王座に挑んだのが、日本切ってのテクニシャン、東京オリンピック代表からプロ入り、日本ライト級王座に君臨していた高山将孝（Ｐ堀口）選手。

「５回過ぎたら世界をアッと言わせて見せる」

その静かな闘志もデュランの桁外れの強打の前に粉砕されてしまう。初回僅か１００秒。「脅かす」つもりが、相手のダメージを感じたので一気に攻めて出たデュラン。闘争本能はズバ抜けていた。



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続いてレイ・ラムキン（米）を１４回ＫＯ。リングから病院へ直行させる。向かうところ敵なし。最終ラウンド終了ゴングを聞いた挑戦者はいない。７５年１２月、無敵デュランに挑んだのはメキシコのレオンシオ・オルチス。世界ライト級２位にランクされていた。

これまで６６戦して１敗のみ。そんな挑戦者をＫＯ出来るかに興味が集まっていたこの試合。粘りに粘ったオルチスは最終回開始ゴングまで持ち込んだ。防御に重きを置く挑戦者を攻めあぐねていたデュランだが、６連続ＫＯ防衛の意地が爆発する。



フィニッシュは右アッパー一発。テンカウントが告げられたのは、試合終了まで後１４秒という場面。オルチスの固いのぞき見ガードをたった一発のアッパーで終わらせたデュランは、まさに”石の拳”だ。





後年、このオルチスを協栄ジムは特別コーチとして日本に招いた。かなりの期間、日本に滞在したと思います。チャンピオン、ランカークラスは、メキシカンスタイルが「あわない」といって次々とコーチを断る。廻り回ってしがない４回戦ボーイの私が元世界挑戦者の専属コーチを受ける事になったのであります。

練習はガチガチのメキシカンスタイル。だが、一生懸命教えてくれる。汗まで拭いてくれるのには驚いたものです。それは、ランカー、チャンピオンの特権だったから。

当時は何がなにやら全くわからず、ただ一生懸命言われるままに練習しただけでしたが、現在、これが私にとっての大きな財産になっている。ただでメキシコ行ったようなものですね。(~~)

ボクシングの基本が、彼との練習を通じわかりました。随分、時間がかかってしまいましたが。オルチス。いい人でした。どうしているのかなァ。

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生涯戦績５２戦５１勝（３８ＫＯ）１分。１９９０年１０月２５日、大橋秀行（ヨネクラ）選手から奪ったＷＢＣ世界ミニマム級王座２２回連続防衛。９９年にはＩＢＦ世界Ｌフライ級王座を獲得し２階級制覇。１０年以上に及び世界王座に君臨した男リカルド・ロペス（メキシコ）。彼は、なぜチャンピオンであり続けたのか？

「毎日、練習するということ。それ以外に試合で勝つ方法はないからね」

「練習してコンディション良くして試合に臨めれば、後は僕の神様がいい結果が出るようにしてくれる」



まだチャンピオン１年生だったロペス。誰も彼の世界チャンピオン生活が１１年にも及ぶとは考えていない。ロペス自身、自分の未来に確信はなかったろう。日々の積み重ねが、成功の持続につながった。

「毎日毎日練習して、何かを掴んで自分のボクシングを向上させたいんだ」

「まだまだ自分のボクシングに満足していない。というか、不安があるんだ。足りないところがいたるところにあるように思うので、すこしずつそれをなくしていきたいんだ」

「そうすれば、試合で負けないで勝ち続ける事が出来るはずだから」

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大橋選手に挑戦する１年前。ロペスは左ストレート（ジャブ）の打ち方が良くないとアドバイスされ、その練習に没頭したという。

「毎日毎日それを頭に入れて練習したら、大橋戦ではそれが打てるようになった。そして、チャンピオンにもなれたんだ」



前ＷＢＡ世界フライ級王者坂田健史（協栄）選手はデビュー１１年目を迎えているが、彼がデビューして今日まで至る時間は、ロペスが世界チャンピオンに在位していた時間にまだ及んでいない。

しかし、彼の練習に対する心は少しもロペスに負けていないと思う。大竹マネジャーがよく言う。

「お前、坂田の練習見ててなんとも思わないか。思わなかったら、ボクシングやめた方がいいよ」

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「リングの上では何が起こるかわからないから、とにかく油断をしない事。油断して負けたら、それでこの仕事は終わりだからね。色々な話に惑わされないで、試合に１００％の力を集中したい」

「少しのスキも見せない。これも僕の将来を明るくする事だと思っている」





自分を厳しく戒める。そして、その持続。

「涙橋を渡れるか！」

「ハイ！」

「そうか、じゃあ頑張ろう」(~~)

とは言うものの、「涙橋、わかんなくなっちゃいました」という輩は後を絶たない。



「とてもいい選手はたくさんいるけど、結局酒とか、その他の悪い癖が身についてダメになってしまうんだ」

「毎日毎日いいコンディションでジムワークする事が、僕の将来を明るくする唯一最良の道だと思っている」

日々のコンディションを見るのは、「それは、トレーナーの仕事だ」とキッパリ。

「トレーナーが色々と考えてくれるので、指示通り動けば１００％の状態になる」



己を信じ、先生を信じて日々努力。これは万国共通であろう。マニー・パッキアオ＆フレディ・ローチの師弟もコンビを組んで久しいが、ハットン戦を前に同じ事を繰り返し練習していたという。

「坂田、ロペスの半分くらい（世界チャンピオン）はやんなくちゃなァ！」(~~)

大竹マネジャーはきっとそう言うだろう。(~~)

真面目に困った笑顔の坂田選手の姿が目に浮かぶ。(~~)

偉大な王者と同じ心は持っている。デビュー１１年目を迎えても、その心は変わっていない。ロペスは１１年間世界チャンピオンだった！

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最新ＷＢＣランキング。月間最優秀選手はヘビー級王者ビタリィ・クリチコ（ウクライナ）。優秀選手にＳフェザー級王者ウンベルト・ソト（メキシコ）。

Ｓライト級１位にマニー・パッキアオ（比）。王者ティモシー・ブラッドリー（米）は久々の王座剥奪で王座は空位となっている。４月４日ＷＢＯ王者ケンドール・ホルト（米）に勝ち、ＷＢＯ王座を吸収したブラッドリー。


写真撮影、山田純夫 氏。

名誉だ暫定とチャンピオン乱造はＷＢＡに続く勢いのＷＢＣ。この王座剥奪に付いては、「そんな事やっちゃっていいのか？他はどうなってるの？これは暴挙ですよ」（山田純夫氏）

間違っても再び破産騒動にならぬ事を願います。(~~)

フライ級暫定王座にポンサクレック・ウォンジョンカム（タイ）が就いた。パナマの新星ルイス・コンセプシオンが２位上昇。３位にヘスス・ヒメネス（メキシコ）が大きくアップ。

間もなく２５歳のヒメネスだが、デビュー９年目を迎えるベテランだ。２５勝（１８ＫＯ）５敗。身長１７１センチのサウスポー。五つの黒星の内四つは、デビュー当初に喫したもので、現ＷＢＣラテン王者。

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４位に暫定王座決定戦に敗れたフリオ・セサール・ミランダ（メキシコ）。４月の日本王座防衛戦では、負傷引き分けに終わった清水智信（金子）選手が５位に上昇。６位に升田貴久（三迫）選手。９位に前ＷＢＡ王者坂田健史（協栄）選手が顔を出した。

２６日、中国・上海でチャンピオン内藤大助（宮田）選手に挑戦する　熊　朝忠（ション・ザオゾン）が１０位。日本のリングにもお馴染みのリチャード・ガルシア（比）が１２位。１６日後楽園ホールで翁長吾央（大橋）選手と対戦するガルシア。楽しみな対戦です。


写真撮影、山田純夫 氏。

１４位に亀田大毅（亀田）選手、そして１５位にＯＰＢＦ王者大久保雅史（青木）選手が、うれしい初のトップ１５入り。１６位に再起する山口真吾（渡嘉敷）選手。１７位にしぶとくワンディ・シンワンチャー（タイ）、今月２６日には比国遠征。空位のＷＢＯオリエンタル王座決定戦に出場する。

ミニマム級。１位に黒木健孝（ヤマグチ土浦）選手、２位高山勝成（真正）選手と日本勢が上位独占。正規王者オーレードン・シスサマーチャイ（タイ）は、今月予定されている防衛戦が今日現在、宙に浮いた形。暫定王者ファン・パラシオス（ニカラグア）は、６月１３日１５位エリック・ラミレス（メキシコ）と防衛戦を予定。

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Ｌフライ級。２戦連続で國重　隆　（大阪帝拳）選手と引き分けた嘉陽宗嗣（白井・具志堅Ｓ）選手は５位キープ。國重選手が６位にランクを上げた。ＯＰＢＦ王者和田峰幸生（筑豊）選手１４位。

バンタム級。上位３人に変化はないが４位にネストール・ロチャ（米）が前回１２位から大きく上昇。２６歳、２１勝（７ＫＯ）１敗。身長１７０センチのオーソドックススタイル。特にランクアップの理由はなく、長谷川選手の次期挑戦者候補か？

フェザー級。７月２５日ＷＢＡ暫定王座挑戦が決まっているグティ・エスパダスｊｒ（メキシコ）はまだ２位に名前がある。日本勢は１４位松田直樹（帝拳）選手、１５位細野　悟　（大橋）選手と、それぞれ後退。


ウンベルト・ソト。写真撮影、山田純夫 氏。

Ｓフェザー級。王者ウンベルト・ソト（メキシコ）挑戦を希望する内山高志（ワタナベ）選手が４位にアップ。今秋にもやりたいとのコメントがあったが、可能性はなきにしもあらず。

「日本に呼ぶ事も可能なんじゃないですか」とは、山田純夫氏。しかし、このクラスでは、「ソトが一番強いですよ」と、その実力を高く買っている。




バレロ。写真撮影、山田純夫 氏。

ライト級王者は圧倒的強さで王座に就いたエドウィン・バレロ（ベネズエラ）。１位にはウルバノ・アンティロン（メキシコ）。７月２５日バレロにアタックッするブレイディス・プレスコット（コロンビア）は９位。身長１８０センチ、２１戦全勝１８ＫＯ勝ちのプレスコット。どんな試合を見せてくれるか？

バレロに王座決定戦で敗れたアントニオ・ピタルア（コロンビア）は１６位。１４位に新ＯＰＢＦ王者長嶋建吾（１８古河）選手。嶋田雄大（ヨネクラ）選手は２０位。チャレンジ精神で世界戦線復帰の嶋田選手、チャンスが来たらいいですね。

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【ヒント】　写真と結び付けてくださいね。(~~)
・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
・無名からホープ池田和弘選手をＫＯ。一躍ランキング入りしました。
・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

いよいよ暫定王座が設けられるＷＢＡ世界フライ級。正規王者デンカオセーン・カオヴィチット（タイ）は、今月２６日１２位久高寛之（仲里ATSUMI）選手の挑戦を受ける。

「実現出来るのか疑問？」

との見解を示していた亀田ジム側でしたが、どうやら実現しそうです。

「うそつきになっちゃうからなァ」(~~)

デンカオセーン挑戦を熱望している亀田興毅（亀田）選手は、６月２７日メキシコで暫定王座決定戦出場。対戦相手は９位のオマール・サラド（メキシコ）。しかし、”新型インフルエンザ”の影響で、こちらの開催も心配です。

正規王者ｖｓ暫定王者の速やかな対戦。タイトル戦ルールは無視されつつあるＷＢＡ。暫定戦勝者がデンカオセーンとすぐに対戦するのかはわからない。昔のように、勝者は９０日以内に対戦する事。応じなければ王座剥奪。これが、タイトルを管理する統括団体の本来の姿であろう。


ルイス・コンセプシオン。写真撮影、山田純夫 氏。

さて、今ＷＢＡ本部があるパナマでは、この選手が世界タイトルマッチ出場のウェイティング・サークルに入った事で満足しているのかもしれない。パナマの新星ルイス・コンセプシオン。２３歳、身長１５７センチの猛烈ファイター。１７勝（１２ＫＯ）１敗。この１敗は４回戦時代に喫したダウン負け。

ゴングと共に猛烈なアタックを仕掛けるコンセプシオンだが、その分ガードは思いっきり甘い。したがって度々カウンターを喰らう事になり、ダウンする事も度々。それでも倒してしまうのだから人気上がるの理解出来ます。(~~)

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「まだ１２回戦やるボクシングじゃないな」

昨年、コンセプシオンの試合を見た大竹マネジャーの感想である。

最新の試合は４月３０日。ロベルト・デュラン・アリーナのカバイェロｖｓマセブラ戦のＳバンタム級戦アンダーカードに出場。エルネスト・カストロ（ニカラグア）相手に初回ＴＫＯ勝ちを飾っている。


写真撮影、山田純夫 氏。

僅か１５７秒の試合だったが、山田純夫は・・・。

「やはり課題を再認識しました。ガードが甘く、カウンター貰ってました。パンチのある相手だと怖いですね」

２月、世界ランカーサンチャゴ・アコスタ（亜）との対戦では、キャンバス送りにする事は出来ず１１回判定勝利に終わっている。１１回を攻め続けた事は良い経験になった事と思いますが。




写真撮影、山田純夫 氏。

カストロのトランクスにはＷＢＣの縫い取り。彼がホルへ・アルセのＬフライ級王座に挑戦（初回ＫＯ負け）したのは、もう６年も前の事。

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写真撮影、山田純夫 氏。

大きなトロフィーを貰い、ご機嫌のチーム・コンセプシオン。

勝利後のパフォーマンスの豪快さは、亀田選手に負けない。凄い事、やります。その決定的瞬間です。


写真撮影、山田純夫 氏。

コーナーポストから宙返り。失敗したら怖そうですねェ。(~~)


写真撮影、山田純夫 氏。

完全に飛んでます。スゲェ〜です。いや、凄いショットです。(~~)

次期指名挑戦者になる事は間違いないコンセプシオン。パワーで売るデンカオセーン、亀田選手との対戦は面白そうです。いずれにしても来年前半には、世界王座挑戦の機会が訪れるでしょう。魅力的な選手です。

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・渡嘉敷勝男選手と同じクラスの元日本１位が二人います。
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・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

ＷＢＡ世界バンタム級王者アンセルモ・モレノ（パナマ）は、２日ドイツで前王者ウラジミール・シドレンコ（ウクライナ）の挑戦を２−１判定で際どく撃退、タイトル３度目の防衛を果たした。

そのモレノの４度目の防衛戦が早々に決まった。挑戦者は、元ＷＢＡ世界Ｓバンタム級王者マヤール・モンシプール（仏）。


坂田選手とモンシプール。パリにて。

０６年３月、ソムサック・シンチャチャワン（タイ）にＳバンタム級王座を追われたモンシプールは、昨年１２月のカムバック以来３連勝を記録。バンタム級での世界復帰を唱えていた。３月の最新試合でも５６．５キロで戦っているモンシプール。激闘男に減量はどんな影響を及ぼすか？

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王者モレノはシンチャチャワンと同じ長身サウスポー。パンチがない分、行けると見ての選択だろうが、打ち合ってくれないだけに元王者にとってはやりにくい。メジクンヌ戦の再現を期待したいが・・・。


坂田選手の右シンチャチャワン。カカアコジムにて。

長谷川穂積（真正）選手がガッチリ王座を守るＷＢＣ。次の指名挑戦者は１位の座にあるシンピウェ・べチェカ（南ア）と思われていたが、ここに来て方向転換。パッキアオｖｓハットンの間で争われたＩＢＯ王座に狙いをつけた。

ＩＢＯ世界バンタム級王者決定戦は、７月１１日南アフリカにエリック・バルセロナ（比）を迎えて行われる。バルセロナは、０５年７月名古屋のリングで中野　博　（畑中）選手を４回ＴＫＯで破っているベテラン。

長谷川選手にはとてもかなわないと見たのか、１位べチェカの方向転換。これによって２位サーシャ・バクティン（沖縄ＷＲ）選手の１位昇格が大いに望まれる。



最新発表でＷＢＣ３位にランクされているジョニー・ペレス（コロンビア）は、今月２９日、南アフリカでＩＢＦ同級王座挑戦者決定戦に出場する。対戦相手はＩＢＦ同級３位サイレンス・マブザ（南ア）。ペレスもＷＢＣ王座パス。

ＩＢＦバンタム級王者ジョセフ・アグベコ（ガーナ）には、７月１１日Ｓフライ級統一王者ビック・ダルチニヤン（豪）が挑戦する事が決まっている。

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４位エドゥアルド・ガルシア（メキシコ）は、０６年１２月名城信男（六島）選手の持つＷＢＡ世界Ｓフライ級王座挑戦の経験がある。現在は、ＩＢＦインターナナショナル王座を保持。そして５位に大場浩平（大一スペースＫ）選手と続くランキング。





こう見ると、次のランキングでサーシャ選手がランキング１位の座に就く事が考えられる。１位マリンガをあっさり倒したばかりで、指名防衛期限にはまだまだ時間がある長谷川選手だが、サーシャ戦も現実味を帯びて来ますね。


３階級制覇のモンティエル。

ＷＢＯ王座は、Ｓバンタム級王座挑戦に敗れたジェリー・ペニャロサ（比）が正規王座に君臨するが再起は未定。これを受けて暫定王座に就いたフェルナンド・モンティエル（メキシコ）は、初防衛戦で１位エリック・モレル（プエルトリコ）の挑戦を受ける。

現ＷＢＡ世界フライ級王者デンカオセーン・カオヴィチット（タイ）に唯一の黒星を味合わせているモレル。ロレンソ・パーラ（ベネズエラ）にフライ級王座を追われたのは５年半前。３３歳の元フライ級王者は、０５年３月以来（Ｓフライ級）の世界王座挑戦になる。


モレルｖｓデンカオセーン。

モレルのこれまで２度の敗戦は世界戦のみ。好戦的なチャンピオンに対し、どんなボクシングを見せるか？結構当るが、パンチは強いモンティエル。面白い試合になりそうです。

しかし、バンタム級王座の件だけを見ても、ＷＢＯの世界王座運営は”権威”を大事にしっかりやっているように思います。そんな時代のＡやＣが懐かしく思われますね。

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【ＲＳレポート・パッキアオｖｓハットン・ラスベガス発！】
【ＲＳレポート・パッキアオｖｓハットンⅡ　ラスベガス発！】

”英国のヒットマン”リッキー・ハットンを２回失神ＫＯ。コーナーポストに駆け上がる勝者パッキアオ。駆け寄るボブ・アラムは満面の笑みだ。写真撮影は、山田純夫 氏。





”アジアの英雄”マニー・パッキアオ堂々のビクトリー・ポーズ。パッキアオを担ぐのは、元ヘビー級王者マイケル・モーラー。半ば引退状態のモーラーは、フレディ・ローチトレーナーの手伝いをしているそうだ。

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数分後起き上がったハットン。憤懣やるかたないといった表情だ。

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チーム・パッキアオ。肩に掛けるのはＩＢＯ（世界ボクシング機構）のベルト。



貫禄十分のパッキアオ。さて、次は誰と戦うのか？試合後、メディアへの談話では、ミゲール・コット、シェーン・モズリーの名前を挙げた。どちらも実現ありそうですね。

カムバックを表明したフロイド・メイウェザーｊｒは、７月１８日ファン・マヌエル・マルケスとカムバック戦を行う。この試合の勝者との一戦も大いにありそうで、パッキアオを軸にしたビッグマッチはまだまだ楽しめそうです。

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【ＲＳレポート・パッキアオｖｓハットン・ラスベガス発！】

パッキアオｖｓハットン。試合は、戦慄のＫＯシーンを迎える。写真撮影は、山田純夫 氏。



あっけなく、いや、そう見えたハットンのダウン・シーン。



驚きと歓喜。コーナーの両選手の立場も相反する。



立ち上がったハットンは意地を見せる。前に出る事はやめない。しかし、ラウンド終了直前、パッキアオは左ストレートで２度目のダウンを奪う。再び立ったハットンは終了ゴングに救われた。

２回。”英国のヒットマン”は再び前進を始めた。前に出る馬力はさすがのハットン。ダメージはあるはずだ。マルケス第１戦があたまをよぎる。

この回も終わろうかという頃、またもやパッキアオの強打が炸裂する。



右フックを当てたパッキアオは、今度は一転強烈な左フック。脇が閉まり、肩口からしなるようにドライブした見事なパンチ。



リングサイドには、その瞬間に対する反応はまだ薄い。



なぎ倒されたハットンはピクリともしない。

ラウンドガールもしっかり撮影。慣れてますな。なかなかやります。(~~)



全く動かないハットンに対し、まだ行くぞ！のポーズのパッキアオ。凄い勝負師根性！



次の瞬間、レフェリーはまよわず試合を止めた。　　−　最終章へ続く　ー

これぞボクシング！アジアの英雄マニー・パッキアオ（比）の放った左フック一発で、英国のヒットマン、リッキー・ハットンはキャンバスに深々と沈んだままピクリとも動かない。背筋がゾとするようなＫＯ劇。

２日（現地時間）米ラスベガス・ＭＧＭ／グランドガーデンで行われたＩＢＯ（世界ボクシング機構）＆リング誌認定Ｓライト級タイトルマッチ１２回戦、王者リッキー・ハットン（英）ｖｓ挑戦者マニー・パッキアオ（比）の一戦は、パッキアオが２回２分５９秒ＫＯ勝ち。

現地ラスベガスから、世界を駆け巡る音楽家志望・”人間の証明のテーマ”ジョー山中氏を尊敬する山田純夫氏からのフォト・レポートをお届けします。



国家斉唱も気合が入る比国陣営。パッキアオのファイトマネーは１２００万ドル（約１２億円）。



オイオイ！さっきベルト掲げてたおじさん。もしかして、寝てないか？(~~)



王者ハットン。気合は十分。



余裕と威厳を兼ね備えた挑戦者パッキアオ。

リングサイドカメラマン席は、英国人で埋まった。比国からのメディアはリングからかなり離れたブースに置かれた。

「まるで英国でやってるようなものですよ」

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いよいよ試合開始。



本物のＳライト級ハットンは前に出る。後退するパックマン。



ジャブでヒットマンをストップせんとするパッキアオ。

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しかし、前進を止めないハットン。ナチュラル・ウェイトのプライドか。

なおも強引に出るハットンのインサイドに、パッキアオの右フック一閃。



次の瞬間、ヒットマンはキャンバスに落ちていた。リングサイドは驚きの表情！



「最初のダウンであせりましたよ」

山田氏も震えたという、見事な右フック・カウンター。　−　パートⅡへ続く　ー

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２日、米ラスベガス・ＭＧＭグランドガーデンで行われたＩＢＯ（世界ボクシング機構）、リング誌認定Ｓライト級タイトルマッチ１２回戦、王者リッキー・ハットン（英）ｖｓ挑戦者マニー・パッキアオ（比）の一戦は、パッキアオが２回２分５９秒ＫＯ勝ち。

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賭け率２−１でパッキアオ有利。注目の大一番は、ＭＧＭグランド・ガーデンに１万６千人の観衆を集めて行われた。

初回。開始早々からハットンが出る。ロープに詰まる場面が多いパッキアオ。しかし、鋭い右フックを振っている。体格では明らかにハットン有利だ。ファーストラウンドも残り１分をきった所で、パックマンの右フックカウンターが炸裂。ハットンはマットに落ちる。

立ち上がったハットンにパッキアオは猛攻。左ストレートで２度目のダウンを奪う。辛くも立ち上がったヒットマンはゴングに救われた。

２回。ハットンは再び前に出る。ダメージはまだあるはずだ。これが体格の差か？

「パッキアオは今のうちにもっとダメージを与えたいですね」

そんな必要はなかった。見事な左フック一発。英国のヒットマン、リッキー・ハットンは、一撃で失神。ピクリとも動かない。最近にない強烈なノックアウト劇。パッキアオの強さだけが際立った試合になった。

「短いラウンドの勝負になると思った」

凄い自信のパッキアオ。次は、フロイド・メイウェザーｊｒなのか？

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【ＷＢＡ正規指名・モレノｖｓシドレンコ・速報！】

同じプログラムで行われたＷＢＣ世界Ｓフェザー級タイトルマッチ、王者ウンベルト・ソト（メキシコ）ｖｓ挑戦者ベノイ・ゴウデー（カナダ）戦は、チャンピオン・ソトが９回２分２５秒ＴＫＯ勝ち。暫定王者時代から通算３度目の王座防衛に成功している。

初回開始僅か３０秒。よく伸びる左フックでダウンを奪ったソトだったが、挑戦者もよく立ち直り、ヒット＆アウェイで善戦。振りが大きくなったチャンピオンに、時折鋭いカウンターも決めた。

しかし９回、下向きに挑戦者のパンチをはずしたチャンピオンは、そのまま右アッパーを突き上げる。見事なカウンターとなった一撃で挑戦者はダウン。よく立ち上がったが、ダメージは明白。追撃のワン・ツーで倒れた挑戦者をノーカウントでレフェリーが救った。

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２日ドイツ・ベルリンで行われたＷＢＡ正規世界バンタム級指名戦、王者アンセルモ・モレノ（パナマ）ｖｓ前王者ウラジミール・シドレンコ（ウクライナ）の一戦は、モレノがシドレンコを返り討ち。しかし、試合は大接戦。

１２回フルラウンドを終えてのスコアは、１１５−１１４、１１５−１１２でモレノに、１１５−１１３でシドレンコ。

前半５回まで積極的に攻め、ポイントをピックアップしたシドレンコだったが、６回以降王者もポイント挽回を図る。９回にはシドレンコの右眼下が大きく腫れた。

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１年前の初戦では、３ポイント差一人、４ポイント差二人の公式スコアでモレノがタイトル奪取に成功しているが、前王者シドレンコはランキング１位に据え置かれた。

１年間の休養の後、２連敗となったシドレンコだが、もう一度チャンスが与えられそうだ。今年３３歳になるシドレンコにとっては、時間との戦いもある。

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ＷＢＡ世界バンタム級は、暫定王者決定戦で戦った二人も再戦が決まっている。６月１１日米テキサス・暫定王者ネオマル・セルメーニョ（ベネズエラ）ｖｓクリスチャン・ミハレス（メキシコ）。

暫定戦でダイレクトリマッチ。ミハレスの為に設けられたような暫定戦初戦で敗れた前Ｓフライ級王者。次も敗れるようなら、リングキャリアの前途も険しくなる。

ＷＢＡでのサーシャ・バクティン（沖縄ＷＲ）選手の出番は、もう少し先になりそうですね。

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３０日（現地時間）パナマシティ・ロベルト・デュラン・アリーナで行われたＷＢＡ”スーパー”世界Ｓバンタム級＆ＩＢＦ世界同級タイトルマッチ１２回戦、王者セレスティノ・カバイェロ（パナマ）ｖｓ挑戦者ジェフリー・マセブラ（南ア）の一戦は、カバイェロが１２回判定勝ちで王座防衛。

「ＯＰＢＦ並みに、ジャッジがパナマと南アフリカから一人ずつですよ」

これに中立の米国人ジャッジ。一昔前の世界戦ジャッジ公正で行われたこの試合。２−１でチャンピオンに凱歌が上がったが、山田純夫氏の採点は１５−１１３でマセブラ。


撮影、山田純夫 氏。

疲れきった勝者カバイェロ。これほど打たれるのは珍しい。

「どっちとも取れるラウンドが多かったですね。４ポイントカバイェロもありえる試合です」

公式採点は、１１６−１１２でカバイェロが２者。南アフリカのジャッジは逆に１１６−１１２でマセブラ。しかし、単に自国選手の勝ちにつけた訳ではないようだ。

これまで、その長身を活かしたボクシングで勝ち続けて来たカバイェロだが、同じ長身でリーチに勝るマセブラはやりにくい相手と見ていた。８回から１０回はふらふらの王者。マセブラがこのままタイトル奪取かと思われた。




撮影、山田純夫 氏。

王者を追い込むマセブラ。

しかし、地元のチャンピオンも意地を見せる。１１回、右オーバーハンドを主軸にボクシングを立て直すと、最終回もこのパンチを有効に使いポイントを奪った。

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撮影、山田純夫 氏。

ＩＢＦランキング１位マセブラを破った事により、カバイェロの王座を脅かす存在は見当たらない。ＩＢＦ２位は空位。３位ジョニー・ゴンザレス（メキシコ）はＷＢＣ王者西岡利晃（帝拳）選手への挑戦が決まっている。４位は前王者スティーブ・モリター（カナダ）。しかし、試合内容からしてマセブラにはもう一度チャンスが与えられそうだ。

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ＩＢＦが認定するこのクラスのチャンピオンはカバイェロ一人だが、ＷＢＡは他に二人の選手を世界チャンピオンの称号を持って承認している。正規王者バーナード・デューン（アイルランド）。そして、３０日タイで行われた暫定王座決定戦でラファエル・エルナンデス（ベネズエラ）を９回ＴＫＯに破ったプーサワット・クラティンデーンジム（タイ）が新暫定王者に認定されている。

試合後の王者の談話によると、減量苦を理由にフェザー級転向を示唆。ＷＢＡ世界フェザー級暫定王者ユリオルキス・ガンボア（キューバ）挑戦を希望した。


ガンボア。撮影、山田純夫 氏。

「両陣営かなり近い距離にありますから、実現の可能性は高いですね」

猛烈ファイター・ガンボアｖｓアウトボクサー・カバイェロ。大変興味深いボクシング・スタイル同士の対戦。これは、楽しみです。しかし、正規王者との統一戦なんか全然関係なし。ＷＢＡは権威って事、もう少し大事にしたほうがと考えさせられます。

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・リック吉村選手にも勝っている元日本王者です。
・尾崎富士夫、田端信之、田名部雅寛と３人の後の王者と対戦。栃木軍団の一人です。苗字が同じ選手がこの中にいます。

３０日タイで行われた暫定王座決定戦でラファエル・エルナンデス（ベネズエラ）を９回ＴＫＯに破ったプーサワット・クラティンデーンジム（タイ）を新暫定王者に認定したＷＢＡ。

ＷＢＡのこのクラスは３人が世界王者として認定される時代になった。スーパー王者セレスティノ・カバイェロ（パナマ）、正規王者バーナード・デューン（アイルランド）。そして、プーサワット。

挑戦者決定戦と思われるカードを軒並み暫定戦と承認する方針のＷＢＡ。


カーン。

Ｓライト級もタイトル戦同日開催が実現する事態にあいなった。６月２７日ロンドンで行われる王者アンドレアス・コテルニク（ウクライナ）ｖｓアミア・カーン（英）を正規タイトル戦として認定したと思いきや、同日米国で行われるカードを暫定戦として承認。どうにも止まらぬＷＢＡ。

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コテルニク。

「あれはおかしいですよ」

さすがの山田純夫氏も切れる。

同日、ロスアンゼルスではゴールデンボーイ・プロモーション期待の同級３位ビクトル・オルティズ（米）が、３位マルコス・マイダーナ（亜）と暫定王座を争って対戦する。


マイダーナ。

どちらも好カード。しかし、オルティズｖｓマイダーナ戦はどう考えても挑戦者決定戦だろう。チャンピオンの権利ってなんだと考えさせられる。２月マイダーナはコテルニク挑戦に敗れたが僅差の判定負け。１位だったランクも２位に留め置かれる程の接戦だった。

変わって１位に上がったのはディミトリ・サリタ（ウクライナ）。それでもってＯＣマーク付である。またややこしくなりそうですが、タイトル戦ラッシュで儲かる事は確実なＷＢＡ。（Ｓフライ級はとりあえず、インター王座戦＝訂正）

暫定王座戦の波は、中量級から重量級までをも飲み込んでいくだろう。ＢＯＸ　ＲＥＣのスケジュール欄のＷＢＡタイトル戦表示は、これまで”WBA OrdinaryWorld”だったが、今日見ると正規、暫定王者のタイトルマッチは、 ”WBA World”に全て編入されている。

そんな中、亀田興毅（亀田）オマール・サラド（メキシコ）戦だけが、”WBA Ordinary World”に残されている。これいかに？ちょっと意味がわかりません。(~~)

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「ＷＢＣも暫定戦ラッシュですよ。アッ〜、ブラッドレーの王座は剥奪しましたよ」

「今時、そんな事やるんですかＷＢＣ」

「あれは暴挙ですよ」

ＷＢＣ世界Ｓライト級王者ティモシー・ブラッドレー（米）は、４月４日ＷＢＯ同級王者ケンドール・ホルト（米）を１２回判定に破り二冠王者となったばかり。そのＷＢＣ王座を返上ではなく、剥奪したという。剥奪という言葉。久しぶりです。(~~)

「矛盾だらけですよ」

世界中のボクシング会場を飛び回る山田氏は、暫定王座戦容認派であり、『日本だけが乗り遅れちゃいけない』と言明されている。その原因は何かともよく質問される。

「ハーンズの為に出来たようなＷＢＯが一番まともに見えますね」

もうずいぶん前の話ですが、ＷＢＯ日本は新潟県にあったと記憶します。マネジャー・システムと、ファイトマネーの現金化を謳ったＩＢＦ日本は、黙殺された形になりましたが、日本ボクシング自由化に一石投じたように思います。

たくさんのご意見ありがとうございました。コアなファンの皆様のお怒り、ごもっともです。

「日本の元世界チャンピオン達。いや、世界中の元チャンピオン達に大して失礼だよ！」

暴挙はシステム化されたといってよい。考えてしまいます。

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