瀬藤幹人vs奇跡のチャンピオン誕生!

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奇跡のチャンピオンと言ってはこの人に対して失礼かもしれない。だが、生涯戦績15戦9勝(5KO)5敗1分。しかも、デビューしたのが28歳とくれば、納得いただけるだろうか。80年代後半、日本、OPBFの王座に就き、世界タイトル挑戦まで一気にかけ上がった男の名は田島吉秋(協栄)。

1986年4月、ウェルター級でプロ初戦を飾った田島選手は、4つの白星を積み重ね東日本新人王決勝戦に駒を進める。対戦相手は上山 仁 (新日本木村)選手。しかし、後のV20王者に判定負け。初黒星を喫した田島選手は、次の韓国遠征、上山選手との再戦も落とし3連敗。


田島吉秋選手。

戦績4勝3敗は並みのボクサーといってよい。87年11月、日本Sウェルター級の最下位6位にランクされていた六波羅智行(東邦)選手との対戦が決まる。ここで負けたらサスペンド。だが、田島選手は5回TKO勝利をあげ生き残る。B級初勝利である。

88年4月、後のOPBF王者伊藤直樹(角海老宝石)選手との10回戦が決まる。”大物の8回戦知らず”と、昔は言われたものだが、田島選手の場合は違う。単なる興行上のラウンド数あわせにしか過ぎない。10回フルに戦ったもののまたもや黒星。鬼塚勝也(協栄)選手が華々しいプロ初勝利を挙げた夜だった。

3ヵ月後、日本Sウェルター級3位にランクされていた(といってもランカーは4人しかいない)田島選手は、ミドル級6位横崎 哲 (オサム)選手を8回判定で破りA級初勝利。これで6勝(4KO)4敗。KO率が高いといってもパンチャーではない。ずんぐりむっくりのサウスポー・スタイルである。


大和武士選手。

そんな田島選手に、日本ミドル級王者大和武士(ワタナベ)選手から挑戦を受けても良いとの返事が来た。

「会長、うちのは参加するだけですからチャンス下さいよ。もう齢だし、一度タイトルマッチやって思い出ですよ。オリンピック精神」(^~)

大竹マネジャーも半分本気、半分冗談。しかし、チャンスはあると考えていた。

「向こうは絶対舐めてくる」

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少年院で”一瞬の夏” を読み、ボクサーを志したという大和選手は、その生い立ち、風貌に加え、183センチの長身を活かしたスタイリッシュなボクシングスタイルで、日本重量級界の期待を背負っていた。日本王者となり一瞬の夏” の主人公カシアス内藤氏のコーチを受けていた23歳のチャンピオン。

「大和選手のKO防衛。サウスポーをどう料理するかに注目したい」

元世界王者・沼田義明氏の予想は、いたって明解。誰が考えてもこの予想は間違っていない。30歳の田島選手は、メモリアル挑戦といわれて当然のキャリアしかない。

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「前半さえしのげば何とかなる。辛抱してればチャンスはやって来る」

作業着姿でジムにやって来る田島選手は、黙々と練習に励んだ。スタミナはある。それにタフだ。後は本番で呑まれることさえなければ、何かが起きる。アップセットは、彼の度胸一つにかかっていた。

「まともにやったら勝てない」

「倒せるとは思わないけど、倒れるとも思わない」

挑戦者は正直だ。闘志を心に秘め、おそらくは最初で最後であろうタイトルマッチのリングへ上がった。9月19日後楽園ホールには、2700人の大観衆。チャンピオンは上から物凄い形相で思いっきり挑戦者を威嚇する。

この試合。退ってはいけない。怖がっていては勝てない。勇気を持って前進し、狙いはボディ。脅かされた挑戦者に冷静にそれを遂行する度胸があるか。それを確かめるゴングは鳴った。

元来ウェルター級。小柄な田島選手と183センチのナチュラル・ミドルのチャンピオンとは随分体格が違う。軽快なフットワークから放たれるジャブはカッコイイ。どうするのか、挑戦者。

「日本チャンピオンだけが目標」

顔面を直接殴るのが怖くて、ボクシングを始めるのが遅れた挑戦者だが、その想いはことのほか強く、チャンピオンの速いジャブに臆する事無く前進を開始。自分を怖がらない挑戦者に萎縮したのは、凄んで見せたチャンピオンの方。



一発狙いのパンチは空を切るばかり。懐に入った挑戦者は、愚直にボディ連打。3回にはガックリと動きが落ちたチャンピオン。そしてついに左ボディでマットに崩れ落ちた。これは信じられない光景だ。勢いづく青コーナー。

カシアス内藤コーチに頭をひっぱたかれて4回開始のゴングに応じた大和選手であったが、もはやこれまで。しつこいボディ攻め一変、抱える腹とは裏腹に顔面へ飛んできた右フックで万事休すのチャンピオン。4回1分54秒。挑戦者は長身チャンピオンを見事に攻略した。そう、”自分のボクシング”で。


夢のような勝ち名乗り。

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「こんな事、自分には一生に一度あるかないかですから」

新チャンピオン撮影に訪れたマガジン誌記者に、胸のうちを正直に答えた田島選手。

「チャンピオンになって、浜田(剛史)さんの”もう、これで何もいらない”っていう気持ちがわかったんです」

「もう、これで何もいらない」

勇気を持って難関を突破した者だけが言える言葉である。

「30年生きてきて、今が最高です!」

屈託のない笑顔で語った新チャンピオン。その人柄は今も変わらない。

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2年連続、タイトル挑戦権へ後一歩で敗れた瀬藤幹人(協栄)選手。自分のボクシングで、己の勇気で、これまでの努力を花開かせる機会を作るべきだろう。今、やめても何も残らない。心一つだ。

「これでもう何もいらないです」

リングでそう言える日が来る事を期待したい瀬藤選手。どうやら再起です。

「俺がチャンピオンにしてやるよ!」

大竹マネジャーの言葉を付け加えておく。ただし、楽ではない。

一気に世界タイトル挑戦へと突っ走った田島選手の軌跡。続きます。

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このページは、BOXINGNAVIが2009年5月21日 12:43に書いたブログ記事です。

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