韓国44人目の世界王者vsニセモノ挑戦者!

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13日(現地時間)、”南アフリカ・ヨハネスブルグで、韓国44人目の世界チャンピオンが誕生。”そんな選手いただろうか?

ボクシング:キム・ジフン、韓国唯一の世界チャンプに(上)(朝鮮日報)
ボクシング:キム・ジフン、韓国唯一の世界チャンプに(中)(朝鮮日報)
ボクシング:キム・ジフン、韓国唯一の世界チャンプに(下)(朝鮮日報)

1974年、同地でWBA世界バンタム級王座を奪取した韓国ボクシング史上2人目の世界チャンピオン 洪 秀煥が、”「母さん、僕、チャンピオンになったよ!」と叫んだ”で始まるこの記事。

OPBFライト級7位 金 智訓が獲得した世界タイトルは、IBO(国際ボクシング機構)Sフェザー級王座。記事は、”IBOはマイナーな団体だが、これを足掛かりに数十億ウォンものファイトマネーを獲得できる機会を得ることができる。リッキー・ハットン戦で150億ウォン(約11億円)を稼いだフィリピンの英雄マニー・パッキャオも、IBOライトウェルター級のチャンピオンだ。”と結ばれる。


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チャン・ミンソク記者の記事は素晴らしい。だが、洪 秀煥の偉業と今回の勝利を同じレベルで比べる事は出来ないだろう。

80年代半ば、IBF(国際ボクシング連盟)軽量級世界王座を独占していた韓国ボクシング界は、メジャー進出を果たすどころか、没落の道をたどった歴史をどう考えているのだろうか。

1973年11月3日アーノルド・テーラー(南ア・7位)は、WBA世界バンタム級王者ロメオ・アナヤ(メキシコ)から4度のダウンを喰らいながら、14回奇跡の大逆転KO劇を演じ、南アフリカ史上2人目の世界王者となっていた。


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初防衛戦は74年7月3日南アフリカ・ダーバン。相手は洪 秀煥だ。1ヶ月前のノンタイトル戦で無名に不覚を取っている王者は減量苦に悩まされいいところなし。4度のダウンを奪われ15回判定負け。24歳の韓国人世界王者が誕生した。

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国民的英雄となって凱旋帰国した洪は、2度目の防衛戦でアルフォンソ・サモラ(メキシコ)に王座を明け渡す。だが、77年11月パナマで再び大きな快挙を演じる。

新設のWBA世界Sバンタム級王座を17歳の世界1位エクトル・カラスキリャ(パナマ)11戦全勝(11KO)と争った洪は、4度のダウンをハネ返して、3回史上に残る大逆転劇で初代王者に輝く。韓国史初の2階級制覇。

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韓国ボクシング界は東洋の盟主たらんとする時代を迎える。ボクシング人気はたいそうなものであった。

渡嘉敷勝男(協栄)選手が、韓国・浦項でWBC世界Lフライ級王者 張 正九と激闘を演じたのは1984年8月18日の事。下写真は張vs渡嘉敷戦に並ぶファンの行列。リングサイドフロアは椅子が手渡され、早い者順で好きな所に椅子を並べていく観戦スタイル。



大事件は84年9月7日井州で起こった。

新興IBFの軽量級王者はSフェザー級まで東洋人が独占。韓国は5人のIBF世界王者を擁していた(他はWBCの張のみ)。フライ級王座は、WBA世界Sフライ級王者渡辺二郎(大阪帝拳)選手に挑み11回負傷判定で敗れていた権 順天が、その再起戦で王座を獲得していた。(83年12月24日)

チャンピオン権3度目の防衛戦は、8位アルベルト・カストロ(コロンビア)と戦ったはずだった(試合は権が12回KO勝ち)。しかし、試合4日後の11日になり、コロンビアから”韓国で戦ったカストロは偽者だった”とのニュースが飛び込む。

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フローレス。

試合後まだソウルに滞在していた挑戦者一行は、韓国コミッションに呼ばれ事情聴取。「カストロはリングネーム」と嘘を通していたが、ついに全てを白状する。「自分の名前は、ホアン・フローレス・カラバロ。わけのわからないうちに飛行機に乗せられ、カストロで通すように言われた」

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13日、KBCはこの試合を無効試合とし、 全 浩然プロモーターのライセンスを永久剥奪とした。ここまではボクシング界内部の出来事で済んだ。しかし、韓国では大きな注目を集める世界タイトルマッチ。世界王者には、大統領直々に祝電が贈られるほどの名誉もあった。

大統領をだました!

事態を憂慮した警察が動く。フローレス一行と、メキシコ人のエルネスト・ガヤルドプロモーター(アルレドンド兄弟を育てた)が詐欺容疑で逮捕される。続いて全氏も逮捕。コミッショナーは辞任。コミッション総辞職との見方まで出る始末。

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ガヤルド氏が全氏から9千ドルの報酬で挑戦者カストロを韓国へ連れて来ると約束。しかし、本物のカストロはファイトマネーを不服とし契約を拒否。困ったガヤルド氏は、無名のフローレスに白羽の矢を立て、ライセンスを捏造。世界戦を強行してしまったというのがことの顛末である。

チャンピオン権の報酬は、3万5千ドル。だが、「まだ3千ドルしかもらっていない」。大統領から祝電を受けた権も被害者だ。

世界チャンピオンのバーゲンセール。IBF韓国人世界王者の質に日本のファン、マスコミはその将来を不安視していたが、その心配はなくなる。マイケル・カルバハルを初めとする米国、中南米実力者達の登場である。強い選手が王座に就き、IBF王座の権威は向上していった。

10年後。日本ボクシング界からは、「IBFがあれほどになるとは」の声が聞かれる。その一方、東洋王者がIBF世界王者になり、東洋ランカーとの防衛戦を繰り返した韓国ボクシング界は、没落の一途をたどったまま現在に至る。

 金 智訓の世界王座奪取。日本の出来事ではありませんが考えさせられますね。韓国ボクシング界の復興が待たれる今、金選手の活躍に期待します。

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このページは、BOXINGNAVIが2009年9月15日 13:36に書いたブログ記事です。

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