WBC世界バンタム級チャンピオン長谷川穂積(真正)選手が、いよいよ10度目の防衛戦に挑む。12月18日地元神戸、元WBA世界フライ級王者エリック・モレル(プエルトリコ)が挑戦者手と発表されています。
しかし、海外ソースでモレル陣営は「?」的コメント。そして、コアなファンの皆様が記憶されている彼の犯罪歴が来日に響くのではと心配する向きもあります。

撮影、Sumio Yamada
いずれにしても、現在の長谷川選手ならば誰が相手でもスカッとKO防衛。そんな勢いがありますね。プロ10年、10度防衛を一つの節目として階級アップを示唆するチャンピオン。その意欲は、まだまだ衰えることを知らない。
世界王座獲得から4年半。ここ4戦全て2回以内、連続初回ノックアウト防衛は日本ボクシング史上始まって以来の快挙である。いや、海外でもそう見られるものではない。

2回で簡単にKOしたアレハンドロ・バルデス(メキシコ)が、WBO世界バンタム級王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)相手に、一度は勝ち名乗りを受けながら、引き分けの裁定を受けたのは9月12日。
「バルデスはメキシコでもTVのメインを張れる選手で、そんなに悪い選手じゃないですよ」

長谷川vsバルデス。 撮影、Sumio Yamada
V10。
日本人で初めてこの記録に到達したのは、元WBA世界Lフライ級王者具志堅用高(協栄)選手。具志堅選手が尊敬する日本人初の世界王者白井義男選手は、5度目の防衛戦で組し易しと見られていたパスカル・ペレス(亜)に破れた。南米遠征で2度のダウンを奪い引き分け。本番では負けないとの自信があった。
”根性の男”ファイティング原田(笹崎)選手は、毎試合厳しい減量を克服し防衛記録を更新していた。5度目の防衛戦は指名挑戦者が予定されていたが、下位のライオネル・ローズ(豪)に変更。燃えない原田選手は、思わぬ伏兵に世界バンタム級王座を追われている。

プロデビューから2年5ヶ月。昭和51年10月10日ファン・グスマン(ドミニカ)を7回KOで破りWBA世界Lフライ級王座を獲得した具志堅選手は、王座獲得3年で10度目の防衛戦を迎えている。
「今がピーク」
テクニックが売り物の挑戦者にも、うまい試合運びで一蹴する力をつけた。気力の衰えを微塵も感じさせない。チャンピオン生活が長く続くと、何事にも”慣れ”が生じる。同じ練習でも打ち込み方が違って来るもの。しかし、具志堅選手には、その”慣れ”が見られない。

V10戦を前にした王者への評価である。9度目の防衛戦ラファエル・ペドロサ(パナマ)戦は、挑戦者のタフネスにKOを逃し、連続K防衛記録は6で途切れていた。しかし、その人気はまさに国民的。
挑戦者予定の世界9位 金 致福(韓国)は、9月1日比国フライ級6位チト・アベラ相手に前哨戦を挙行。協栄ジム金平正紀会長も、世界戦契約書を手に観戦に出かけた。だが、金は比国6位の右クロスカウンター一発でリングに沈んでしまう。
敏腕金平会長は、すぐさま挑戦者をアベラへ変更。契約を交わしてしまった。試合は10月28日東京で開催される。2週間前に挑戦者が師匠フラッシュ・エロルデ氏に引きつられて来日した際には、まだWBAランキングに入っていない。

ようやくランキング10位にもぐりこんだアベラは、倒れる事4度。よく頑張ったものの7回、王者の右アッパーで万事休した。大きな喜びを爆発させたチャンピオン。
1979年。年間4度の防衛に成功。区切りのV10を達成した具志堅選手には国民栄誉賞の声も上がる。次の王者の目標はこのクラスの防衛レコード。時の世界1位はイラリオ・サパタ(パナマ)。一度は発表された具志堅vsサパタ戦、これは見たかったですね。

長谷川選手にも、チャンピオンの”練れ”は、まだまだないだろう。もっと先を見据えている。フェザー級転向、米国進出。スーパークラスのなかった時代、バンタム級王座を失った原田選手はフェザー級王座に挑戦した。
WBC王者ジョニー・ファーメション(豪)との第1戦は世紀の大誤審。東京での万全を期しての再戦は、大いに期待されながら14回KO負け。原田選手の3階級制覇の偉業達成の為に、日本で初めて開催されたWBC世界戦だったが、残念な結果になってしまった。
「舐めたんやろ」。当時を知る原田選手に親しい関係者の一言が、このスポーツの難しさを物語る。
真のボクシング人気復興の為にも長谷川選手には、好試合を見せてほしいと思います。「すごい事、やっているんですよ」。フェザー級制覇の夢。挑戦が実現する日も近い事でしょう。
しかし、海外ソースでモレル陣営は「?」的コメント。そして、コアなファンの皆様が記憶されている彼の犯罪歴が来日に響くのではと心配する向きもあります。

撮影、Sumio Yamada
いずれにしても、現在の長谷川選手ならば誰が相手でもスカッとKO防衛。そんな勢いがありますね。プロ10年、10度防衛を一つの節目として階級アップを示唆するチャンピオン。その意欲は、まだまだ衰えることを知らない。
世界王座獲得から4年半。ここ4戦全て2回以内、連続初回ノックアウト防衛は日本ボクシング史上始まって以来の快挙である。いや、海外でもそう見られるものではない。

2回で簡単にKOしたアレハンドロ・バルデス(メキシコ)が、WBO世界バンタム級王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)相手に、一度は勝ち名乗りを受けながら、引き分けの裁定を受けたのは9月12日。
「バルデスはメキシコでもTVのメインを張れる選手で、そんなに悪い選手じゃないですよ」

長谷川vsバルデス。 撮影、Sumio Yamada
V10。
日本人で初めてこの記録に到達したのは、元WBA世界Lフライ級王者具志堅用高(協栄)選手。具志堅選手が尊敬する日本人初の世界王者白井義男選手は、5度目の防衛戦で組し易しと見られていたパスカル・ペレス(亜)に破れた。南米遠征で2度のダウンを奪い引き分け。本番では負けないとの自信があった。
”根性の男”ファイティング原田(笹崎)選手は、毎試合厳しい減量を克服し防衛記録を更新していた。5度目の防衛戦は指名挑戦者が予定されていたが、下位のライオネル・ローズ(豪)に変更。燃えない原田選手は、思わぬ伏兵に世界バンタム級王座を追われている。

プロデビューから2年5ヶ月。昭和51年10月10日ファン・グスマン(ドミニカ)を7回KOで破りWBA世界Lフライ級王座を獲得した具志堅選手は、王座獲得3年で10度目の防衛戦を迎えている。
「今がピーク」
テクニックが売り物の挑戦者にも、うまい試合運びで一蹴する力をつけた。気力の衰えを微塵も感じさせない。チャンピオン生活が長く続くと、何事にも”慣れ”が生じる。同じ練習でも打ち込み方が違って来るもの。しかし、具志堅選手には、その”慣れ”が見られない。

V10戦を前にした王者への評価である。9度目の防衛戦ラファエル・ペドロサ(パナマ)戦は、挑戦者のタフネスにKOを逃し、連続K防衛記録は6で途切れていた。しかし、その人気はまさに国民的。
挑戦者予定の世界9位 金 致福(韓国)は、9月1日比国フライ級6位チト・アベラ相手に前哨戦を挙行。協栄ジム金平正紀会長も、世界戦契約書を手に観戦に出かけた。だが、金は比国6位の右クロスカウンター一発でリングに沈んでしまう。
敏腕金平会長は、すぐさま挑戦者をアベラへ変更。契約を交わしてしまった。試合は10月28日東京で開催される。2週間前に挑戦者が師匠フラッシュ・エロルデ氏に引きつられて来日した際には、まだWBAランキングに入っていない。


ようやくランキング10位にもぐりこんだアベラは、倒れる事4度。よく頑張ったものの7回、王者の右アッパーで万事休した。大きな喜びを爆発させたチャンピオン。
1979年。年間4度の防衛に成功。区切りのV10を達成した具志堅選手には国民栄誉賞の声も上がる。次の王者の目標はこのクラスの防衛レコード。時の世界1位はイラリオ・サパタ(パナマ)。一度は発表された具志堅vsサパタ戦、これは見たかったですね。

長谷川選手にも、チャンピオンの”練れ”は、まだまだないだろう。もっと先を見据えている。フェザー級転向、米国進出。スーパークラスのなかった時代、バンタム級王座を失った原田選手はフェザー級王座に挑戦した。
WBC王者ジョニー・ファーメション(豪)との第1戦は世紀の大誤審。東京での万全を期しての再戦は、大いに期待されながら14回KO負け。原田選手の3階級制覇の偉業達成の為に、日本で初めて開催されたWBC世界戦だったが、残念な結果になってしまった。
「舐めたんやろ」。当時を知る原田選手に親しい関係者の一言が、このスポーツの難しさを物語る。
真のボクシング人気復興の為にも長谷川選手には、好試合を見せてほしいと思います。「すごい事、やっているんですよ」。フェザー級制覇の夢。挑戦が実現する日も近い事でしょう。
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