WBA世界フライ級王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)vs挑戦者亀田大毅(亀田)のダイレクトリマッチは、来年2月7日神戸ワールド記念ホールで開催される事が発表された。
だが、JBCは。
協栄ジム・金平桂一郎会長のブログ によると、”デンカオセーンvs亀田戦の勝者が、坂田健史選手と対戦するという確認が取れるまでJBCはこの試合を承認しない”という。
WBAメンドサjr副会長から、事前にデンカオセーンvs坂田戦承認の内諾を経てチャンピオン側と正式契約、そしてJBCの正式承認を得た事等も、金平会長のブログで報告されています。
まず問題ない交渉過程。
亀田選手側の提訴。再戦要求はパナマのWBA本部へ直接持ち込まれた。
しかし、正式契約書送付後WBAから正式承認の連絡は来ない。そして、結論は11月16日からコロンビアで開催されたWBA総会へと持ち越しされる。
「これほど長く正式承認してこないのはおかしい。だけど、総会でハッキリするだろう。アドバンスも払って、正式契約交わしているわけだから」
私としてはそのように受け止めていました。

撮影
Sumio Yamada ★携帯ストラップに→【ミニグローブ】 語学堪能である世界戦担当藤山氏(写真)が協栄ジムの代表としてコロンビアへ乗り込んだのは、念の為にというJBC安河内事務局長のアドバイスがあったという。藤山氏は、「日本語でもあれだけ訴えるのは難しい」といほどの状況説明、契約の正当性を訴えた。
亀田選手サイドも再戦の正当性を訴える時間を与えられた。結論はその後、その場で出るはずであった。が、なぜか翌日に持ち越された。
「なぜだかわかりません。理由はありませんでした。だけど、明日藤山さん帰っちゃうんですよね。結論聞けないで・・・・」
総会一番乗りでコロンビア入りした藤山氏は、個別に各役員の意見を聞いた。「全く問題なし」。
一晩持ち越されて出てきたのが、「坂田選手の挑戦は認められない」というものである。結論の発表は一方的。意見聴取する形の場ではない。JBC安河内事務局長にも発言の機会はない。
WAの最高決定は覆らない。現実的には坂田選手に与えられた指名挑戦権を獲得する他ない。その為の条件、「フライ級で1試合クリア」は、理不尽ではあるが早期に消化しなくてはならない。これがこの問題に関する今までの流れです。
坂田選手のフライ級テストマッチ決定。JBCからWBAへ90日以内の指名挑戦権に関する詳細の決定と承認を得てもらう。JBCがデンカオセーンvs大毅戦承認。今、現実的には、このような流れに向かっていくのではと推測します。
28年前。協栄ジム所属のWBA世界フェザー級王者西城正三選手が、世界王座を剥奪されるという 大事件が起こっている。

西城正三。
★携帯ストラップに→【ミニグローブ】 1971年春も過ぎた頃。WBAエミール・ブルーノ選手権委員長は、JBCを通じ協栄ジム金平正紀会長へ、「7月25日までに、1位アントニオ・ゴメス(ベネズエラ)と戦うはずの防衛戦はどうなっているのか。一刻も早く、ゴメスと契約を完了せよ」という通告を何度か発していた。
2月28日西城選手5度目の防衛戦は、フランキー・クロフォード(米)が相手。クロフォードとは前年7月4度目の防衛戦で戦い大苦戦の末判定勝ち。決着をつけようとた再びクロフォードを選んだ西城側とWBAの間には、取り決めが交わされた。
「西城vsクロフォード戦は再戦である。したがって勝者は90日以内に1位の挑戦を受けること。もし、この約束を破った場合はタイトルの剥奪もあり得る」
【プロボクサーの減量はこれ!軽い・動きやすい・歴史あるミズノ減量着】
クロフォードを降して5度目の王座防衛を果たした西城選手。金平会長は早速米国へ飛び、ロスに滞在するゴメス陣営と交渉を持つ。「ファイトマネーが安い。TV、ラジオの放映権料は・・・・・」。
「あんな条件ではのむことはできない」
交渉決裂。ゴメスとの交渉がまとまらない西城選手は、7月1日札幌でWBC世界Sフェザー級10位レイ・ベガ(メキシコ)とノンタイトル戦を行う事に決定。
「7月1日にノンタイトル戦を行うというが、それが事実なら、7月25日までにゴメスの挑戦を受ける意思がないと判断し、タイトルを剥奪することになるだろう」
再びブルーノ委員長からJBC宛電報が入る。「早く契約をまとめたほうがいいよ」とJBCも忠告している。しかし、ベガ戦は強行された。そして、翌2日WBAは西城選手の王座剥奪を通告して来た。
当時のWBA会長はビル・ブレナン(米)だが、中南米勢力が台頭し米国勢衰退の様相を呈していた。パナマのエリアス・コルドバ氏が米国勢から政権を奪うのは1974年になる。

事情説明するJBC菊地事務局長。
★携帯ストラップに→【ミニグローブ】 7月3日。ホテルニューオータニの一室に、金平会長、JBC役員、通訳、その他関係者が集まる。ブルーノ委員長に電話で確認。「剥奪は確か」。金平会長が電話口で直接確認した。そして、僅かな救いも与えられた。
「タイトルは剥奪したが、近日中に契約を交わせば、撤回も考える」
5日。金平会長は急遽渡米。ゴメス側と接触する。2日後契約完了。足元を見られた金平氏は、挑戦者側に相場の倍のファイトマネー1万5千ドル(540万)を支払うことで契約を完了。すぐさま帰国した。

羽田空港で記者団に囲まれる金平会長。
★携帯ストラップに→【ミニグローブ】 9日。「西城のタイトル剥奪処分を撤回する」との外電が流れる。
当初8月12日と決められていた試合は、9月2日まで猶予を得た。しかし、ベネズエラへの放送権料はタダ同然でベネズエラ陣営のものとなった。そして、西城選手は10万ドル(3600万円)のファイトマネーを得るも敗れ去る。
先代会長も真っ青になった西城選手の王座剥奪。だが、この大ピンチはJBCとの連携、持ち前の行動力で突破することに成功した。再び勃発の、協栄vsWBA。理不尽な決定に負けてはいられない。坂田選手は元気です。(~~)
「去年の大晦日より、絶対強くなってるけど何でベルトがないのかなァ」(~~)
今日も厳しいトレーニングは続きます。
毎日の”励み”に、応援よろしくお願い致します→
【TOP】 【目次】
★大好評!ミニグローブキーホルダー