渡辺vsラミレス・幻の初回KOvs2−0辛勝!

| コメント(0)

1983年6月23日。仙台市宮城県スポーツセンター。WBA世界Sフライ級タイトルマッチ。放映は日本TV。ゴールデンタイムの90分枠。RS席3万5千円から5千円刻みで2万円席までと、1万円、5千円、3千円、千円(小学生)という料金設定。


BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


プロモーターは、挑戦者(同級9位)メキシコからの輸入選手仙台(ロベルト)ラミレス擁する仙台ジム千葉会長の千葉興業(株)。予想は3連続KO防衛中のチャンピオン渡辺二郎(大阪帝拳)選手が圧倒的有利。死角なし、防衛濃厚の見出しが舞う。


ラミレスは前年11月の来日第1戦で、8戦無敗の新鋭山荷孝道(協栄)選手をノックアウト。続く韓国遠征でも無敗のホープを撃破。山荷戦前の韓国遠征では、元世界フライ級 金 泰式に僅差判定で敗れるも、勝った金は病院送りで意思不明の重体。生命は取り留めたものの引退に追い込まれていた。


「99%ラミレスが勝つ。残りの1%は、まだ試合をしていないから」


チャンピオン攻略に対し、絶対の自信を持つ千葉会長。試合にはカットマンとしてハワイからスタンレー・イトウ氏を招聘するという万全の布陣。


BOX袴田事件 命とはvs裁判官の良心!  ★WORD FIGHT! バレロvsピタルア
ブログランキング
【日本製プロボクサーの減量を成功させる減量スーツの決定版】即納ミズノ減量着(当店オリジナ...


挑戦者の最大の武器は、元マラソン選手で42.195キロを2時間15分台で走るというスタミナ。逆に欠点はスロースターターということになる。ここをつかれ、試合前半でのKO負けが三つ記録に残る。渡辺選手が早い回で簡単に倒すかもしれないが、接近を許す展開になると、挑戦者が中盤から終盤にかけて本領を発揮する。(ボクシングマガジン予想)


宮城県スポーツセンターは超満員。挑戦者への声援が大きく飛び交う中で試合開始のゴングが鳴る。


そして、チャンピオンのカウンターは試合開始から威力を発揮し、まだ30秒も経過しないうちにダウンを奪う。立ち上がった挑戦者にチャンピオンが追い討ち、たちまち2度目のダウンを奪う。いくらスロースターターといえ、このラミレスの脆さは何だろう。


BOXING MASTER/ボクシング マスター

BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


「これ、すぐ終わっちゃうよ」('-^*)/


まだ第1ラウンドの半分しか経っていない。WBAはスリー・ノックダウン制。後一度のダウンで自動的に渡辺選手のKO勝ちとなる。


そして、ラミレスはチャンピオンの左フックを受け前のめりにダウン。確かにキャンバスへ両手をついたように見えた。しかし、マーチン・デンキンレフェリーは、「あれはスリップ」と判断。赤コーナー吉井会長がダウンをアピールするが、試合はそのまま続行される。


「すぐにコミッションに抗議したのに注意も何もしなかった。本当は渡辺の1回KO勝ちだ!」


温厚な大阪帝拳ジム吉井会長が、試合後大激怒することになる戦いはここから始まった。


2回もまったくチャンピオンペース。いつでも倒せるというムードは変わらない。しかし、第3ラウンドに入りようやく体が温まったラミレスは、得意のワンテンポ遅れて放つロングフックを振り回す。するとこのパンチが少なからず王者の顔面を捉える。青コーナーに元気がみなぎる。


BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


だが続く4回、ラミレスはまたもやキャンバスへ崩れる。すぐに立ち上がりダメージは感じさせないが、前半戦3度のダウンで受けた大きな失点は、挽回するのに容易ではない。初回レフェリー・デンキン氏は10−7とスコアしている。


頭から突っ込んでくるラミレスを渡辺選手は徐々に持て余す。スコアカードは、6回、8回と3人そろって10−9で挑戦者。


「何だ倒せないなァ」


「そろそろ終わって昔の名勝負観たいよ」(^-^)/


BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


そんな矢先の9回。渡辺選手はこの試合通算4度目(5度目?)のダウンを奪う。フィニッシュを狙って出たチャンピオンだが、挑戦者はおかまいなしに前に出てくる。先に疲れてしまったのは王者の方。マウスピースを吐き出し苦しげな渡辺選手。


第10ラウンド。ここから挑戦者の本領が発揮される。


フィニッシュに失敗したチャンピオンは疲れてしまった。挑戦者の突進を捌けない。鼻血を滴らせ、グロッキー状態。右目の上もカットし、どちらが大量リードしているのかわからなくなってきた。試合の流れは完全に挑戦者に傾いた。


BOXING MASTER/ボクシング マスター

BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


ラウンドが進むにつれ、攻撃が激しくなるラミレス。もはやフットワークが使えない渡辺選手は、「最後にはどつき合いがある」という言葉通り、正面から挑戦者の猛攻を受け止める。11回ラミレス。12回は3人のスコアがバラバラになる混戦。しかし、踏ん張った王者は13回をハッキリと抑えた。


14回。挑戦者が逆転KOを狙ってさらに圧力を強める。渡辺選手は、いよいよ苦しい。3人共に10−9ラミレス。4度も倒れて元気な挑戦者、4度もダウンを奪ったのが嘘のように疲労困憊のチャンピオン。両選手は、ついに最終第15ラウンドを迎える。


「倒れんように」


最終ラウンドのチャンピオンは、ただそれだけを思い、歯をくいしばって挑戦者の猛攻に耐えた。出血で血まみれ、両目下が大きく腫れ上がった渡辺選手は、なりふり構わないクリンチで時間を稼ぐ。ダウン寸前、いつ崩れ落ちるのかという状況の中、試合終了のゴングが鳴った。


BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


まるでロッキーの台本のような試合経過の15回。


最終ラウンド、デンキンレフェリーは挑戦者の10−8とスコアした。


主審デンキン141−141。ジャッジ・レゲナ143−141。ジャッジ・ポリス143−140。判定は2−0でチャンピオン。苦しい15ラウンド。11回以降は地獄を見るかのような状況の中、強い精神を持って戦い抜いた渡辺選手が4度目の防衛に成功した。


判定に不満はない挑戦者陣営だったが、「あと1ラウンドあればKO出来た」は本音だろう。


幻の初回KO。試合後スーパーバイザーWBA選手権委員長マルチネス氏が、「私の目にはダウンに見えた。手がキャンバスについていたからね」と語るのだが、これが吉井会長の怒りに火を注ぐことになってしまう。


「15回苦しんで戦ったのがいい勉強になった」


渡辺選手本人はV4に成功し、正直な胸のうちを明かしている。


BOXING MASTER/ボクシング マスター
★EVERLAST ミニグローブ  ★デラホーヤ・お宝Tシャツ・タイソン・他多数!  ★WORD FIGHT!


チャンピオンもあっぱれだが、それにしてもラミレス。さすがにマラソン選手というのがうなずける凄いスタミナでした。具志堅用高(協栄)選手から王座を奪ったペドロ・フローレス(メキシコ)も元サッカー選手。これといった特徴はないが、愚直に攻撃を仕掛けるスタイルはフローレスに共通する。


まだまだ上昇気流にあった渡辺選手は、心の強さで王座を護った。第16ラウンドはなかったラミレスが、日本のリングに上がることは2度となく、へスス・サルード(米)、ラウル・バルデス(メキシコ)らに白星を献上し、リングを去っていった。


毎日の”励み”に、応援よろしくお願い致します→ にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシンへ にほんブログ村



BOXINGパンフレット・オークション!
BOXING MASTER/ボクシング マスター    BOXING MASTER/ボクシング マスター     BOXING MASTER/ボクシング マスター
玉城vs牧・28ページ     エドウィン・バレロ         ウィラポンvs長谷川Ⅰ







コメントする

このブログ記事について

このページは、BOXINGNAVIが2010年6月23日 08:56に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「SUPER SIX ウォードvsグリーン」です。

次のブログ記事は「竹原慎二vsジョー山中・癌と戦う!」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

2010年11月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
Powered by Movable Type 5.02